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【THIS IS MY CLUB】年俸一部返納は「簡単ではなかった」 宮澤裕樹主将の決断「札幌のために何ができるか」

北海道コンサドーレ札幌のMF宮澤裕樹【写真:(C)2020 CONSADOLE】
北海道コンサドーレ札幌のMF宮澤裕樹【写真:(C)2020 CONSADOLE】

ペトロヴィッチ体制3年目は「より攻撃的なサッカーができる」

 その後も選手やチームは社会的な活動を継続しつつ、オンラインでのグループチャットやトレーニングを通じて現状を報告し合い、来たる再開に向けて黙々と準備を進めた。リーグ再開の通達があったときは正直、「やっと決まったか!」という思いだった、と宮澤は振り返る。

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「サッカー選手として、やっとしっかり準備ができる、早く試合がしたい、という気持ちでした。勿論、コロナ禍における難しい状況はこれからも続きます。でも、これからはプレーをすることで皆を勇気づけていきたい。リーグ再開が本当に楽しみです」

 札幌は今季、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督体制で3年目を迎える。過去2シーズン、年間を通しての戦績には安定感を欠いたものの、2018年はリーグ4位、そして2019年は川崎フロンターレと記憶に残る激戦を繰り広げた末、ルヴァン杯準優勝という一定の結果を残した。

「(ペトロヴィッチ監督就任)1年目は、選手たちが今までと違うサッカーを楽しんでプレーできたことが、リーグ戦のいい成績につながったと思います。2年目のリーグ戦については、順位は落ちたものの(10位)、内容はそこまで悪くなかった。

 1年目にカップ戦で結果を出せなかったのは、メンバーが入れ替わるなかで、安定したパフォーマンスを出し切れなかった点が大きい。そして2年目は、自分たちが相手に対策をされたとき、跳ね返していく能力がなかったかなと感じている。

 でもルヴァンカップで決勝まで行ったことで、チームとしての力の底上げができた。力がついてきた証拠だと思います」

 準優勝という目に見える結果を残したことで、勝つためのメンタリティも身に付いてきた。今年は年間を通して、安定した戦いで結果を出すことにフォーカス。今、チーム全体のモチベーションは高い、と話す。

「監督のサッカーは特殊なので、吸収するまでには時間がかかった。でも、根気強く僕らを指導してくれたし、僕らも監督を信じてプレーを続けてきた。

 今のサッカーはやればやるほどコンビネーションがよくなるし、チームとしても、個々の選手をみても、レベルアップしていることを感じている。今シーズンは、よりアグレッシブな攻撃的サッカーができるかなと思います」

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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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