[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

「ヒーローになれるチャンス」 元ラグビー日本代表らが石巻工でオンライン「夢応援」

見つかったキーワードは「少人数でのコミュニケーション」

 最後のステップとして、ここから先の未来に向かって、チーム・個人で取り組むべきことは何か、「考動」するべきことは何かをディスカッション。天野は「考えて動くために、あえて『考動』としました」と意図を説明。生徒たちはまず1分間、それぞれに考えをまとめ、続いて4組に分かれて2分間のグループトークを行った。

【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら

 ここで夢応援マイスター2人の興味を引いたのが、副主将を務める武山裕くんの意見だった。チームとして活動自粛期間中に「コミュニケーションを多く取るようになり、その中で絆が深まったと思った」という。チームとしての活動が再開された後も、「コミュニケーションを図ることで、チームの発展に繋げたいです」と話した。

 なぜ深いコミュニケーションが取れるようになったのか。その理由として、武山くんは「これまで少人数で話し合うことがあまりなかったから」と分析。チーム全体にコミュニケーションの輪を広げる方法として、石田くんは「1年生はまだ慣れないと思うので、2、3年生が声を出して引っ張れば輪が広がると思う」と、上級生が高い意識を持つ大切さについて触れた。

 少人数でのコミュニケーションをキーワードとし、自ら目標を見つけた生徒たち。天野は「自分がコントロールできない環境を乗り越え、目標を達成できた時の気持ちを思い描いて進んでほしい」と話し、「W杯での日本代表の姿」を好例として挙げた。「1人で挫けてしまうことでも、横にいる仲間と助け合い、励まし合いながら達成できることもある。コミュニケーションを取りながら頑張ってください」とエールを送った。

 菊谷氏は自身が日本代表としてプレーした2011年W杯は、世界の強豪には太刀打ちできなかったエピソードを披露。「でも、2015年、2019年と8年間積み上げてきたから結果が出た。石巻工業のみんなも積み上げてきたものがある。僕が石巻工業と繋がって4年、成長する姿を見てきました。今年はみんなが日本代表のようにヒーローになれるチャンス。コミュニケーションを手段として、ONE TEAMになって頑張ってください」と背中を押した。

 オンラインを通しても伝わった濃厚な時間はあっという間に過ぎ、予定の1時間を超える“再会”となった。経験のないコロナ禍に負けず、緊急事態宣言中に感じたこと、学んだことを、生徒たちが未来にどう繋げていくか。「状況が落ち着いたら、またみんなの顔を見に行きたい」と声を揃える夢応援マイスター2人のアドバイスを胸に、高校生ラガーマンたちは成長の道を歩む。

(THE ANSWER編集部)

1 2 3
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA Jleague
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集