ヘラクレス軍団の再建へ “ワセダの血”引く、大体大・安藤栄次新HCの決意
ラグビーの関西大学リーグで2部に相当するBリーグに昨季陥落した大体大は、15日に安藤栄次ヘッドコーチ(HC)就任を発表した。新HCはSOだった現役時代は早大で大学日本一、日本代表でも13キャップを獲得。現役引退後は、新型コロナウイルスの影響で3月23日にシーズン中止を決定したトップリーグ(TL)の三菱重工相模原で5シーズンに渡りコーチを務めた経験値も買われて、過去3度の大学選手権準決勝進出を果たした古豪の再建を託された。
古豪再建へ意気込み「選手と一緒に成長していきたい」
ラグビーの関西大学リーグで2部に相当するBリーグに昨季陥落した大体大は、15日に安藤栄次ヘッドコーチ(HC)就任を発表した。新HCはSOだった現役時代は早大で大学日本一、日本代表でも13キャップを獲得。現役引退後は、新型コロナウイルスの影響で3月23日にシーズン中止を決定したトップリーグ(TL)の三菱重工相模原で5シーズンに渡りコーチを務めた経験値も買われて、過去3度の大学選手権準決勝進出を果たした古豪の再建を託された。
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チームは、コロナ問題で現在は活動停止状態。異例のスタートになったが、新HCは初めてとなるグラウンド上での最高責任者への昂る気持ちを語った。
「選手と一緒に自分も成長していきたいという思いが一番強いですね。当然プレッシャーはありますが、楽しみのほうが大きい」
早大時代は、伝統のボールを積極的に展開する“揺さぶり戦法“と、当時の清宮克幸監督(現日本ラグビー協会副会長)が唱えた接点での激しさを追求する“アルティメットクラッシュ“を武器に、4年生だった2004年度の大学選手権優勝に貢献。NEC―三菱重工相模原でもFWを生かしながら試合を組み立てる指令塔としてチームを牽引した。関西には全く縁はないが、三菱重工時代に通訳を担当していた大体大の久門大朗チームディレクターからの強い誘いが就任を後押しした。
「大体大が入れ替え戦で負けたときに、このまま同じことを続けていても何も変わらないと思いました。早大時代のウィニングカルチャーも含めた彼の経験を生かして、新しい大体大の文化だったり、勝つためのベースという強い土台を作ってほしい」
任期については大体大では1期を3シーズンと考えている。まずは2022年までの3年間の結果が、契約更新の判断材料になる。
大体大は、元日本代表のトライゲッターだった坂田好弘監督の下で“ヘラクレス軍団”の異名を持つパワフルなFWを武器に、関西リーグ優勝5度、1987、89、2006年度と大学選手権ベスト4に進出した。同監督が退任した12年度以降はOBを中心に強化体制を敷いてきたが、苦戦が続く中で変革という大役が“身内”ではない新人HCに回ってきた。