【#キミとONETEAM】「僕らの強みは頭を使うこと。まさに今、問われている」―慶大ラグビー部主将・相部開哉
ラグビー人生の集大成、「今日が最後かも」と日々意識
僕にとっては、今年1年がラグビー人生の集大成。だからこそ、プレーができないもどかしさは感じています。ただ、後悔なく残りの半年あまりをやり切りたい。それは試合で出し切るということじゃなく、普段からやり切ることが大事。そこから後悔ないように。今の生活から問われていると思い、「今日が最後かもしれない」と感じながらやり切ることを常日頃から意識しています。
子どもたちのみんなは外出自粛が続き、つらい日々を過ごしていると思います。でも、みんなが頑張っている中で「さみしいから」「つまんないから」というだけで和を乱すのはラグビーをやっている子には、やってほしくありません。さっき伝えたラグビーの良さにあるように、自分がちょっと我慢するだけで、みんながきっと助かる。だから、頑張って我慢しようと伝えたいです。
慶應は昨年、大学選手権に出ておらず、いきなり日本一を目指すなんておこがましい立場。まずは一つ一つ目の前の試合に勝って行って、結果として日本一があると思っています。もし、世の中が落ち着いて、試合ができるようになれば、僕自身も全力でプレーし、強みであるタックルで「慶應ラグビー」を体現したいと思っているので、「低く、泥臭く」を心がけてやっていきます。
強い学校を倒そうと頑張る慶應を見に来てほしいです。また、FWが強い明治なら前線の選手の体の大きさとか、事前に各校のカラーを調べてもらえると、より大学ラグビーが楽しめると思います。皆さんとラグビー場で会えることを楽しみにしています。
【#きょうのトライ「部屋のそうじをしてみよう」】
僕はそうじが好きです。部屋をキレイにすると、自分の気持ちもすっきりするし、心に余裕が出るからです。子どもならそうじをすれば、お父さんお母さんも楽になるし、自分もハッピーで、親もハッピーになれます。加えて、身の回りを整える意識を持つことはラグビーに間違いなく生きると思っています。
慶應も今、そういう風に「オン・フィールド(フィールド内)」だけじゃなく「オフ・フィールド(フィールド外)」にこだわってやろうと徹底しています。フィールドには人間性が出るもの。そういう細かいところを丁寧にやっていると、人間性が磨かれる。それがプレーにつながっていくと感じています。
■相部 開哉(あいべ・かいと)
1999年3月29日生まれ、神奈川・平塚出身。ラグビー好きの父の影響で、小1から茅ケ崎ラグビースクールを始める。慶應高(神奈川)では3年時の県大会準優勝が最高成績。慶大では2年時にU-20日本代表に選出。昨年12月から新チームの主将を務める。183センチ、100キロ。ポジションはロック、フランカー。
(次回は元日本代表のサンウルブズ・庭井祐輔さんが登場)
(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)