【#キミとONETEAM】「子どもたちへ、私から3つアドバイスがある」―前日本代表HCエディー・ジョーンズ
エディーさんから子どもたちへ贈る3つのアドバイスとは…
日本がW杯で見せた戦いぶりにより、日本の選手は世界のどこに行っても通用すると証明されました。おかげで、いまの小中学生が大きくなった時、ラグビーが日本の国民的スポーツの一つとなり、ハイレベルなプレーをしている姿を思い描くことができます。だからこそ、前よりもたくさんの子どもたちがラグビーに興味を示し、ボールを持つことになったのだと思います。うれしいことですね。
いま、ラグビーができなくて悲しく思う子どもたちもいるでしょう。そんな子どもたちに、私から三つほどアドバイスがあります。一つ目は、いまは辛抱強く過ごしましょう。いまこの時、世界は大きな問題に直面しています。誰もが我慢しなければならない時なので、みんなで頑張りましょう。ただ、家の中にいながらでも、自分を成長させることはできます。
ここで二つ目のアドバイスです。家の中でラグビーがうまくなるトレーニングをしましょう。たとえ住んでいる家が大きくなくても、必ずできるエクササイズがあります。たとえば、小学生でも中学生でも腕立て伏せや腹筋のような体を鍛えるエクササイズはできますよね? ほかにも、テニスボールや卓球のボールを使いながらハンドアイコーディネーション能力を磨き、目で受けた情報に対してすばやく反応できるように頑張ることもできます。なので、毎日取り組むトレーニングとスキル練習を取り入れたルーティンを作ってみてください。
そして三つ目は、これまでのラグビーの試合をたくさん見ましょう。そして、自分の好きな選手を見つけてください。菊谷さんでも廣瀬さんでもいいですね。彼らの現役時代のプレーを見て、どんなプレーが得意だったかを見つけ、自分のプレーに生かしてみましょう。
ラグビーの練習には、体を動かしてスキルを伸ばすことと、ラグビーの知識を学ぶことがあります。いまはスキル練習は限られてしまいますが、知識を増やすことはたくさんできます。そして、どういう選手になりたいか、夢をふくらませることもできます。スクラムハーフをしている子どもは、みんなフミ(田中史朗)のようになりたいと思っているでしょう。では、フミのプレーを見て勉強してください。多くのことが学べると思います。
ラグビーの試合を見ることは、映画を見ることに似ています。何回見ても違った見方ができるからです。初めて見た時よりも、2回目、3回目の方がより深く見ることができ、試合やラグビーそのものについて学べる。同じ試合を何回も見ることをオススメします。何回見ても見すぎることはありません。