創部3年目で全国制覇 中学生硬式野球チーム、躍進の裏側
水分補給に細心の注意、効果的なサプリメント摂取も
西村総監督は食事、サプリメントに対する知識や理解が深い。選手らの水分補給には細心の注意を払っており、大会中は飲むタイミングを指示している。また、体づくり、コンディション調整をより効果的にするために大豆ペプチドプロテイン、サプリメントの摂取を取り入れている。大豆ペプチドプロテインは吸収率が高いことが特長で、「植物性」という安心感から、練習後には必ず飲ませている。導入後、「怪我の治りが早い」「風邪をひく選手がほとんどいない」と効果を実感している。親御さんからも「体が大きくなった」「疲労しにくくなった」との声も上がっている。
「3年間頑張って『やめる』と言わない限り、ユニホームを着させ続ける。これが選手たちと交わした約束です。これを実現するために日々取り組んでいます。選手らには甲子園や神宮(大学野球の聖地)など最高の舞台を目指してもらいたいですし、将来の野球界のため、有能な指導者にも育って欲しい」――。
将来が有望な選手の未来を想像しながら、西村総監督は熱のこもった指導を続ける。
○ポニーリーグとは?
ポニーリーグは1950年、米国で誕生。13歳~14歳の少年(中学生)によって構成される野球リーグで、日本では1975年、米国ボーイズ・ベースボール協会ポニーリーグ公認の下、日本ポニー・リーグ野球協会が結成され、改称の後、現在の日本ポニーベースボール協会となった。
○2年制でチームを構成
ポニーリーグでは硬式ボールを使用。対象年齢はポニー・スーパーポニーが主に中学2~3年生、ポニーが主に中学1~3年生となっており、選手の実力、体力によって複数リーグでの試合出場が可能。このシステムは、成長期の子供たちに生じる体力差を考慮してベースボールの本場・米国で考案された。成長期を迎える中学生にとって、1年生と3年生では体力差が大きく、1年生が無理な練習をすることで起きるケガのリスクを減らす目的がある。年齢制限を設けることで、どの選手にも試合出場機会を与えるメリットも。
○「縮小ダイヤモンド」でよりリアルな野球
選手がプレーしやすいようにルールを変更するよりも、ダイヤモンドのサイズを縮小することにより、身体能力に見合ったプレーが可能になる。縮小ダイヤモンドを採用することで選手らは、プロ選手がプレーするのと同等の空間距離を掴むことができ、プレーの質も向上する利点がある。
(記事提供:スポーティーライフ)
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スポーティーライフ編集長 島野聖大●文 text by Kiyohiro Shimano
スポーティーライフ●写真 photo by Sporty Life