「サッカーとは違う」の真意 エディー氏が“にわかファン”に教えるトップリーグ観戦術
リーチを大絶賛「W杯の彼のパフォーマンスはリッチー・マコウのようでした」
エディー氏に国内外の注目選手をピックアップしてもらった。
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「南アフリカの選手はみんないい選手です。ほかにはサム・ケレビはサントリーの選手ですが、本当に素晴らしい選手です。どこにでもいい選手はいます。日本の選手では、リーチ マイケル、松島、福岡、田村(優)、田中フミ(史朗)、堀江翔太……。それぞれ素晴らしい選手ばかりです」
イングランドがW杯の決勝で敗れた南アフリカからは6人が新たに日本でプレーする。エディー氏が名前を挙げたケレビはオーストラリア代表のCTB。26歳ながら、すでに代表キャップ33を数え、スーパーラグビーのレッズでもキャプテンを務めた、世界基準のパワフルなランナーだ。
元日本代表HCらしく、日本選手の名前も次々に挙がったが、特に言及したのは代表のキャプテン、リーチ(東芝)だった。
「リーチ マイケルですが、W杯の彼のパフォーマンスはリッチー・マコウのようなプレーでした。キャプテンとしての在り方とか、本当に重要な瞬間の彼のリーダーシップは素晴らしいものがありました」
ワールドラグビーの年間最優秀選手賞を3度獲得したオールブラックスの伝説的NO8マコウの名前を出し、手放しで絶賛。自身が指揮を執っていた2015年当時と比べても、「成熟したと思います。より責任を持つようになりました。いい選手ということは変わりませんが、試合中にキャプテンにしか決断できない、重要な局面で前に進んで役割を果たしてくれる。そういう選手になってくれました」と賛辞を並べた。
スーパースター達の競演ももちろんトップリーグの魅力の一つだが、一方でラグビーの一歩進んだ見方が分かれば、さらに観戦は魅力的になる。エディー流の観戦術を聞いた。
「ラグビーは複雑なスポーツです。シンプルではありません。競り合いがある上に、プレーを継続をしなくてはいけません。ファンの皆さんにとっては、ゲームを見る際に、それぞれのチームがどの部分で相手に勝っているのか。また負けているチームに注目する時は、自分だったら何をするのかといったコーチ視点から入って見てみるのもいいと思います。
ラグビーは難しいからこそ魅力的だと思います。複雑だから、チームで一丸にならないと機能しません。サッカーのようなスポーツではありません。例えば、メッシにボールを渡せばなんとかなる、というものではないのです。それはラグビーではできない。全員がそれぞれの役割を果たして機能する。困難に対してはチーム一丸にならないと乗り越えることはできません」