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子供がボクシングにハマった母親たちの本音「凄く怖いが…」 井上尚弥杯で聞いた「真逆」の魅力

白熱した試合を展開するキッズ選手たち【写真:浜田洋平】
白熱した試合を展開するキッズ選手たち【写真:浜田洋平】

ある母親は「心臓が飛び出るくらいドキドキ」 感じた息子の成長

 U-12男子40キロ級で判定勝ちした岩下鳳真くん(折尾・小6)は、5歳頃に「ボクシングをやりたい」と言い出したという。「何かを見せたわけではなく、いきなりです」とお母さんは驚いた。

「母親的にはあまりやらせたくはなくて、いろいろなものを体験に行かせました。剣道、空手とか他にも。でも、結局はハマらず、小2の時にジムに体験に行って『絶対にこれがいい』と。殴るのはアレなのでやらせたくはなかったんですけど、やっぱり本人の意思が大事なのでさせました」

 プロに比べてダメージは少ないが、試合は心配が尽きない。「もう毎回です! 心臓が飛び出るぐらいドキドキします。今日もドキドキで……。私はパンチが当たっているのか、いないのかもわからないので、ひたすらドキドキで見守るだけです」。だが、実際にボクシングに打ちこみ、体も心も強くなったことを実感するという。

「礼儀正しくもなりましたし、自分に自信がついている気がします。個人競技で自分との闘い。体重管理もある中、自分に負けずに物事の目標をしっかり立てていけるようになったかなと感じています。ボクシングだけですが(笑)。

 個人競技ですが、周りに支えられてリングに立てますよね。周りの人や環境、そういった今の自分に置かれているものの一つひとつに感謝できるような、『自分一人じゃないんだよ』ということが理解できるような大人になってほしいなと思います」

 兄弟で出場した選手もいた。大阪谷空斗くん(中2)と弟の修斗くん(ともにABCジム・小4)。健康目的でジムに通う母親についていったのが、ボクシングとの出会いだった。一度やってみると「また次も行く」と熱中した。お母さんは試合を見守り「ドキドキするけど、何回か試合を重ねることでそこまでの心配はなくなりました。子どもなので、まだそんなに力は強くないですし」と笑顔だった。

「少しは自信がついたかな。やっぱり殴り合うスポーツなので、それだけ自分も痛みを感じられる人になっているのではないかと思います」。特殊な競技で得られるのは思いやりだ。

「自分が頑張ることで周りの人も元気づけられるようなボクサーになってほしいですね。自分のことだけじゃなく、いろいろなことを考えられるような人に。自分一人でここまで強くなったんじゃないというのは、常に忘れずにいてほしいですね」

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