子供がボクシングにハマった母親たちの本音「凄く怖いが…」 井上尚弥杯で聞いた「真逆」の魅力
アマチュアボクシングの第1回井上尚弥杯ジュニア・チャンピオンズリーグ国際親善大会が12日、東京・後楽園ホールで行われた。次世代のジュニアボクサー育成が目的で初開催され、日本、韓国、中国の選手たち130人が参加。65試合で勝って歓喜あり、負けて涙ありの一日となった。
第1回井上尚弥杯
アマチュアボクシングの第1回井上尚弥杯ジュニア・チャンピオンズリーグ国際親善大会が12日、東京・後楽園ホールで行われた。次世代のジュニアボクサー育成が目的で初開催され、日本、韓国、中国の選手たち130人が参加。65試合で勝って歓喜あり、負けて涙ありの一日となった。
危険なイメージが強く、特に母親には我が子が取り組むことに抵抗感を持たれがちなボクシング。この日の会場では実際に母親が抱くリアルな心境、子どもがボクシングによって成長したこと、親の願いなどの本音を聞いた。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)
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リングの中はもちろん、外にも熱い空気が流れていた。小学3年から18歳までの選手たちが参加。ジム会長、トレーナーの他にも全国から親子で来場した選手が多かった。熱心に声援を送るお母さんもいれば、スマホで撮影しつつスタンディングダウンを奪われて目を背ける人も。息子が逆転のダウンを奪い、ハラハラドキドキで思わず涙を流すママもいた。
何人かのお母さんたちに話を聞いた。
U-12男子27.5キロ級で判定勝ちした辻野史翔(あやと)くん(三迫・小5)は、健康目的でジムに通う父の影響でボクシングに興味を持った。赤ちゃんの頃からミットなどで遊び、小1からジムで本格的にスタート。お母さんは「正直危ないし、心配だし、あまり賛成ではなかったんです」と明かす。しかし、ルールが整備され、安全管理が徹底されていることを知り、徐々に考えが変わったという。
「もともとボクシングは凄く怖いイメージでした。でも、本人が本気でやろうとしているし、ジムに通うことによってしっかり安全にやる方法を学んでくるので、逆に安心してできるのかなって。思っていたものとは違いましたね。ボクシングは喧嘩と違ってスポーツ。礼儀や挨拶もしっかりしてほしいし、そこはもうジムで学んできていますね。
ボクシングを始めてから(息子が)凄く変わってきています。危なかったり、喧嘩に繋がったり、そういうイメージがあると思うんですけど、本当に全くの真逆。強いからこそ、そういうことはしない。あと、自分の他の好きなことを凄く調べるようになりました。ボクシングの動画を見ているので、じゃあ今度は他の好きなことを動画で研究したり。全て繋がっているのかなと思います。
とは言っても、やっぱり心配です(笑)。でも、毎日練習しているのを一番近くで見ているので、できるだけサポートをしたい。食事、生活面は私ができます。栄養の勉強もこれからしたいなと思っています」