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今永昇太を大リーグへ導いた両親の“教育方針” 野球少年少女の保護者へお願い「プレッシャーを…」

米大リーグ・カブスの今永昇太投手は8日、都内で行われた野球未経験の少年少女を対象とした体験イベントに参加した。初めてバットやボールに触る子どもたちと、キャッチボールなどで汗を流して振り返ったのは、自らが大リーガーになるまでの軌跡。子どもたちに野球を好きになってもらうため、保護者にお願いがあるという。

都内でイベントに参加したカブスの今永昇太【写真:羽鳥慶太】
都内でイベントに参加したカブスの今永昇太【写真:羽鳥慶太】

「子どもに野球を好きになってもらうには?」保護者の疑問に今永の答え

 米大リーグ・カブスの今永昇太投手は8日、都内で行われた野球未経験の少年少女を対象とした体験イベントに参加した。初めてバットやボールに触る子どもたちと、キャッチボールなどで汗を流して振り返ったのは、自らが大リーガーになるまでの軌跡。子どもたちに野球を好きになってもらうため、保護者にお願いがあるという。

「みんなは何か、好きなものはありますか?」

 子どもたちを前にした今永はこう問いかけた。「ポケモンの技とか、多分すぐに覚えると思います。野球も同じ。好きになったらどんどんうまくなる」。うまくなる一番の秘訣は、野球を好きであり続けることだと知っている。

 自身は小学校3年生の時にソフトボールを始めた。「四六時中やっていたので……。授業の合間とか、帰ったらすぐに集まってとか。とにかく野球が好きだったのかな」。ただ選択肢の多い現代の子どもたちが、そういう状況にないことも知っている。そこで、保護者にお願いがある。「子どもに野球を好きになってもらうにはどうすればいいか」という質問が挙がった時だった。自身のここまでを振り返り、こう答えた。

「31歳になった時に(自身の)教育方針を振り返ると、プレッシャーを感じたことがなかった。アレをやりなさい、コレをやりなさいじゃなく、温かく見守ってくれた。それが一番だと思います」

 今永の両親はともに教師だったが、何かを強制されたことがなかったのだという。「子どもは自由に。それ以外のマネジメントを、親が気づかれないようにやるのが一番だと思います」。自身の少年時代と比べ、野球を始める子どもが減っている。どうやって続けてもらうかが大きな問題となるが、強制だけは禁物だ。

「今は野球を始めるのも難しい。公園でボール遊びができないとか、道具代がかかるとか低くはないハードルがあります。そこで無理をなさらない程度に。でも子どもたちには好奇心を持ってもらえるような環境づくりをできたら。できる範囲のことから始めてくれれば」

 今永が参加したのは、MLB機構が世界各国で行っている野球未経験者へ向けての体験イベント「PLAYBALL」。いつか、この中からメジャーリーガーになった子が自身の前に現れることを期待している。「あの時参加した者ですってね。皆さん、ともに頑張りましょう」。好きであることが、上達には最大の原動力。今季大リーグ1年目ながら15勝を挙げた自らの足取りが証明している。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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