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ここ数年、耳にする「駅伝強いよね」 外さない法大が箱根総合5位へ、課題は「復路の主要区間」

5000m法大新記録・大島、前回6区区間賞・武田ら実力者を擁して坪田監督は上位を狙う【写真:中戸川知世】
5000m法大新記録・大島、前回6区区間賞・武田ら実力者を擁して坪田監督は上位を狙う【写真:中戸川知世】

箱根本番への調整、12月は「いかに頑張らせないか」が鍵に

 9月、夏の成果を試すべく参加した絆記録会では、5000mで大島史也(3年)が13分35秒33の法大記録を出し、27名中16名がPBを更新した。

――絆記録会までいい流れ出来ていましたが、駅伝の初戦である出雲は9位でした。

「夏合宿の成果が出ていたので、出雲は勝負をしに行ったのです。でも、合宿から記録会の流れの中で記録を出し、ホッとして一息ついてしまい、ちょっと気持ちが落ち気味で出雲に入ってしまいました。本番への持って行き方を失敗し、私の経験不足が出てしまいました。強いチームだと記録を出して、さらにもう一段上を行くみたいな感じがあるんですけど、そこがうちはまだないので本当の強さがまだまだだなぁというのは感じました」

――箱根に向けての調整はどのように進めていくのですか。

「全日本(予選会落選)がなかったので、どうしようかなと考えていたのですが、MARCHを含めて試合に出して、12月は少し休ませてロードに慣れさせる練習をして、のんびりと合宿をしました。昔は、けっこうガンガン練習をしていたんです。みんな、箱根に出たいので頑張ってしまい、けっこう故障者が出たりしたので、今は12月はいかに頑張らせないかというのを考えています」

――MARCH対抗戦(5000m)で大島史也選手が法大記録(13分35秒33)を塗り替えました。

「大島は、ペース走みたいな感じだったんですが、このくらいは走るだろうと思っていました。湯田(陽平兵・2年・14分03秒98)は、大島ぐらいのところでゴールしてほしいなぁというぐらい練習が良くできていたので期待していましたが、ちょっと大きく外し過ぎたかなと。ただ、世羅高の都大路優勝メンバーだった花岡(慶次・3年)が練習がパーフェクトに出来ていない中、上尾ハーフ(63分40秒)で戻って来たのは大きいですし、1年生はMARCHでは結果が出なかったんですけど、福田(大馳・1年・14分20秒89)はアベレージできっちり走れたので、計算できるところまできたのは収穫でした」

――前回6区区間賞の武田和馬選手の配置は、もう決まっている感じでしょうか。

「6区で行くのか、平地で起用するのか、まだちょっと考えています。武田は前回、箱根のエントリーが終わった時に、『悪いけど下り、行ってくれるか』と下りのテストもせずに任せて結果を出してくれました。今回も下りで普通に走ってくれるでしょうし、平地の武田も見てみたいところがあるので、そこは考えます」

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佐藤 俊

1963年生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、出版社勤務を経て1993年にフリーランスとして独立。W杯や五輪を現地取材するなどサッカーを中心に追いながら、大学駅伝などの陸上競技や卓球、伝統芸能まで幅広く執筆する。『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)、『学ぶ人 宮本恒靖』(文藝春秋)、『越境フットボーラー』(角川書店)、『箱根奪取』(集英社)など著書多数。2019年からは自ら本格的にマラソンを始め、記録更新を追い求めている。

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