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「子供たちの発想を疎外してはいけない」 ラグビー元日本代表が描く理想の指導者像とは

元ラグビー日本代表の箕内拓郎氏、小野澤宏時氏、菊谷崇氏という3人のレジェンドが指導する「ブリングアップ(BU)ラグビーアカデミー」。ラグビーというコミュニケーションが重視されるスポーツを通じて、子供たちの対人間スキルをアップさせ、人生の分岐点で最良の選択ができる人間を育てることを理念に掲げている。

「BUラグビーアカデミー」で子供たちを指導する箕内拓郎氏(19年夏撮影)【写真:荒川祐史】
「BUラグビーアカデミー」で子供たちを指導する箕内拓郎氏(19年夏撮影)【写真:荒川祐史】

「BUラグビーアカデミー」の主宰者の1人、元日本代表主将の箕内拓郎氏

 元ラグビー日本代表の箕内拓郎氏、小野澤宏時氏、菊谷崇氏という3人のレジェンドが指導する「ブリングアップ(BU)ラグビーアカデミー」。ラグビーというコミュニケーションが重視されるスポーツを通じて、子供たちの対人間スキルをアップさせ、人生の分岐点で最良の選択ができる人間を育てることを理念に掲げている。

 東京ウエスト(調布)校、東京イースト(千住)校、静岡校の3か所で開催されるクラスには、小学3年生から中学生が参加。毎月テーマに応じた練習が行われるが、そこに細かな技術指導はない。クラスの中心となるのは、子供たちのグループトーク。練習やゲームで見つけた課題を解決するため、子供たちはグループトークで意見やアイディアを交換する。3人のコーチは舵取りとして寄り添い、子供たちの自由な発想をサポートする。

 同様のコンセプトを持つ指導者たちが、競技の垣根を越えて集まる「BUアスレティック・ソサエティー」には、元日本代表監督の鈴木貴人氏がコーチを務める「BUアイスホッケーアカデミー」があり、今年からは日本体育大学陸上部跳躍コーチの古川佑生氏が主宰する「BUランニングパフォーマンスアカデミー」も開講する予定だ。横の繋がりを生かしながら指導者同士で様々な情報交換をするなど、「BUアスレティック・ソサエティー」は子供たちの成長をサポートする場であると同時に、指導者の成長も目指す学びの場でもある。

「BUラグビーアカデミー」で子供たちから“ミウコーチ”として親しまれる箕内氏は、仲間の指導者たちから「いい刺激をもらえています」と話す。箕内氏はトップリーグの日野レッドドルフィンズでFWコーチとしてトップ選手たちを指導。小野澤氏は女子7人制ラグビークラブ「アザレアセブン」の監督を務める傍ら、故郷・静岡県で教育委員を務める。菊谷氏は高校日本代表コーチ、U-20日本代表コーチを務めるなど、同じラグビーでも指導するカテゴリーは様々。3人が集合する「BUラグビーアカデミー」は「それぞれの情報共有の場でもあるし、僕としては子供たちを教えることで、普段のコーチングに生かせる。常にここは学びの場であるというのが、お互いの認識ですね」と語る。

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