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「コピーはオリジナルに敵わない」 エディーHCが語る日本スポーツとジャパンウェイ

近年、日本スポーツは選手の海外進出が積極的に進み、ボーダレス化が目覚ましい。その結果、国際舞台で「日本と世界」を意識する機会が増えている。日本が世界と戦う上で度々、キーワードとして浮上するのは「日本らしさ」だ。「日本らしい野球」「日本らしいバレー」といった表現で使われることをよく耳にする。英語で言えば「ジャパンウェイ」。サッカー日本代表の森保一新監督が就任会見で使っていたフレーズも記憶に新しい。しかし、「スポーツにおける日本らしさ」とは一体、何だろうか。

ラグビーの前日本代表ヘッドコーチ(HC)で現イングランド代表HCのエディー・ジョーンズ氏【写真:松橋晶子】
ラグビーの前日本代表ヘッドコーチ(HC)で現イングランド代表HCのエディー・ジョーンズ氏【写真:松橋晶子】

独占インタビュー後編、ラグビー世界的名将に聞く「日本らしさとは何なのか」

 近年、日本スポーツは選手の海外進出が積極的に進み、ボーダレス化が目覚ましい。その結果、国際舞台で「日本と世界」を意識する機会が増えている。日本が世界と戦う上で度々、キーワードとして浮上するのは「日本らしさ」だ。「日本らしい野球」「日本らしいバレー」といった表現で使われることをよく耳にする。英語で言えば「ジャパンウェイ」。サッカー日本代表の森保一新監督が就任会見で使っていたフレーズも記憶に新しい。しかし、「スポーツにおける日本らしさ」とは一体、何だろうか。

【特集】「新たな夢を与えてください」日本ラグビーが成長し続けるために必要なこと / ラグビー エディ・ジョーンズ氏(GROWINGへ)

「THE ANSWER」では、ラグビーの前日本代表ヘッドコーチ(HC)で現イングランド代表HCのエディー・ジョーンズ氏に独占インタビュー。「日本の部活指導」の課題について語った前編に続いて聞いた。15年のラグビー・ワールドカップ(W杯)イングランド大会では「ジャパンウェイ」を掲げ、歴史的3勝に導いた世界的名将。体格で劣る日本スポーツにおいて持ち前の敏捷性、伝統的な規律により、世界と渡り合うことはできるのか。ラグビーで世界一を知り、日本で指導経験も豊富な指揮官に語ってもらった。

 ◇ ◇ ◇

 とりわけ、チームスポーツで議論に挙がる「日本らしさ」。日本はもちろん、南アフリカ代表のテクニカルアドバイザーで07年W杯優勝、母国の豪州代表HCとして03年W杯準優勝と「日本と世界」を知るジョーンズ氏にとって、どんなものなのか。質問をぶつけると、明快な言葉で返してくれた。

「日本人は体つきが決して大きくない。個人ではなく、全体、チームでスピードを上げてプレーすること。頭を使って戦術的にプレーすること。物凄いファイティングスピリットを持って戦うこと。これが“ジャパンウェイ”だろう」

 まさに、それを実践したのが15年W杯イングランド大会だ。「ジャパンウェイ」をスローガンに掲げ、初戦の南アフリカ戦、世界的強豪を逆転で破り、「スポーツ史上最大の番狂わせ」とも言われた下剋上を達成。体は小さくとも全員で走り、最後まで粘り強く戦う姿勢を貫き、日本史上初の大会3勝。鮮烈なインパクトを残していた。

 当時、世界から称賛を浴びた「ジャパンウェイ」のフレーズはスポーツのムーブメントとなった。しかし、個の能力に頼りにくい「日本らしさ」を追求することは簡単ではない。「世界のトレンド」を追いかけ、追い越す方法もあるのではないか。日本スポーツは今後、どちらの道を歩んでいくべきなのか、ジョーンズ氏に問うた。

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