「若い年代こそ最も優秀な指導者が必要」 フランス名将が主張した選手育成の重要性
「若い年代にこそ最も優秀な指導者が必要だ。そんな彼(ジェラール・ウリエ=当時フランス協会技術委員長)の考え方に、私も共鳴した」――アルフレッド・ガルスティアン(クーバー・コーチング共同創設者)
育成年代の選手に必要な技術という“土台”の構築
「若い年代にこそ最も優秀な指導者が必要だ。そんな彼(ジェラール・ウリエ=当時フランス協会技術委員長)の考え方に、私も共鳴した」――アルフレッド・ガルスティアン(クーバー・コーチング共同創設者)
アルフレッド・ガルスティアンは、トム・バイヤーの突然の訪問を受け、以来「クーバー・コーチング」の普及に乗り出すことになった。
今から25年も前のことだった。
「ウィル・クーバー(クーバーコーチングの創始者)のアイデアは素晴らしかった。若い選手たちの基礎は技術だからね。彼は攻撃面に焦点を絞り、スター選手たちの技を分析整理して、子供たちに指導する方法を確立した。さらに私は、それをフルプレッシャーの中で技術を上達させるところまで進化させた」
アルフレッドは続けた。
「初期のクーバーは、一人が1個ずつボールを持ち、ボールワークのみを行っていた。もちろん今でも、ボールマスタリー(ボールコントロール、コーディネーション、柔軟性の向上を目指した反復ドリル)がすべての土台となっている。
一方でトレーニングには4つの要素がある。技術、戦術、メンタル、フィジカル。しかし全ての土台になるのは技術だ。だから私たちは、5歳から15歳の子供たちには、技術を中心に教えていくことになる。技術という土台さえしっかりしていれば、その上になんでも乗せられるからね」