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日本サッカーと“韓国コンプレックス” 「一生勝てない」意識を払拭した名将の教え

日本代表を「日本化」してコンプレックスを払拭

 1992年ダイナスティカップ(現・E-1サッカー選手権)。日本は、韓国を抑えて優勝した(直接対決は2引き分け)。しかしそれ以上に、日本が軽快なパスワークで韓国のプレスをかいくぐると、強靭なフィジカルを誇るはずの韓国の選手たちが、先に肩で息をし始め、終盤になると先に足がつっていた。

「それは物凄い驚きでした。結局人間のフィジカルには限りがある。僕らが韓国に勝てなかったのは、韓国と同じベクトルで戦おうとしていたからでした」

 思えば、オフトも日本代表を「日本化」することで、韓国コンプレックスを拭い去ったのだった。(文中敬称略)

(加部 究 / Kiwamu Kabe)

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加部 究

1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近、選手主体のボトムアップ方式で部活に取り組む堀越高校サッカー部のノンフィクション『毎日の部活が高校生活一番の宝物』(竹書房)を上梓。『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(いずれもカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

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