「日本代表監督になる」 破天荒な25歳校長の切実な思い「怒鳴る指導断ち切りたい」
25歳の“校長”は、自ら運営する「エリート人材育成 淡路島学習センター」を「日本で最高の環境」だと言い切る。
【通信制高校が描く新たな育成の形|第2回】日本サッカーの育成現場を変えるための挑戦
25歳の“校長”は、自ら運営する「エリート人材育成 淡路島学習センター」を「日本で最高の環境」だと言い切る。
現役のプレーヤーとしては挫折も経験しているが、ポジティブな思考と精力的な活動ぶりは際立っている。
「25歳で若過ぎるという声が出るかもしれない。でもここに素晴らしい環境があり、世のため人のためになり、自分でもチャレンジしたい。そう考えたら、取り敢えずGOです。こうなったらどうしよう……、とか不安要素を考え始めたら、物事は進みません」
上船利徳は神奈川県で生まれたが、中学を卒業すると単身鹿児島での寮生活を決意し、強豪の神村学園高校に進学した。キック精度が高いボランチとして九州大会を制し、全国高校選手権にも出場。さらに東京国際大学に進み、チームが埼玉県リーグから関東1部リーグに昇格していく原動力となった。
大学を卒業すると「どうせやるなら海外の強い国で」と野望を抱き、「いきなりドイツは難しい」という周囲の声を振り切るように、いくつかのクラブのテストを受けて、ドイツ4部のKFCユルディンゲンとのプロ契約に漕ぎ着けている。かつては1部に所属し、20世紀後半にはブライアン・ラウドルップ(デンマーク)やステファン・シャプイサ(スイス)ら各国代表の名手もプレーした古豪だった。
ドイツでのスタートも順調で、開幕からスタメンで出場。だが、一度外れたレギュラーの座を奪回した試合で、手術が必要な膝の大怪我に見舞われスパイクを脱いだ。