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“無名”18歳ルーキー・鎌田大地の衝撃 鳥栖時代の恩師が証言、「心に響いた」凄さとは

鎌田は「負けん気が本当に強い」

――鎌田選手は不敵な面構えです。

「トップトップでやるには、負けん気は絶対必要で、それをどう使うか。指導者としては、まずは負けん気を認めるところから入りたいですね。必ず武器になるから。大地はガンバのジュニアユース育ちですが、このチームで育った選手として納得というか、その負けん気が本当にいいです」

――負けん気が成長につながるんですね。

「大地は『自分のサッカーを見せつけてやる』という負けん気が本当に強いですね。それが、要求に応えるスピード、それを続けられる力につながっているんです。ドイツでの立ち姿やプレーは基本的に日本にいた時と変わっていないと思うんですが、2年前にドイツで彼に会った時、本人は『考えて、考えてプレーのやり方は少しずつ変えていっていますよ。例えば中盤ではワンタッチも増やして、とか』と話していました。勝つために考え続けているから、世界のトップとやり合えるんだなと感心しました。彼の活躍をテレビで見られるのは、本当に幸せですよ」

(第3回へ続く)

(小宮 良之 / Yoshiyuki Komiya)

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森下仁志

ガンバ大阪ユース監督 
1972年生まれ、和歌山県出身。現役時代は帝京高、順天堂大を経て95年にガンバ大阪に加入。コンサドーレ札幌、ジュビロ磐田と渡り歩き、J1通算202試合9得点、J2通算37試合1得点の成績を残した。2005年の現役引退後は指導者の道へ進み、12年に磐田監督に就任。京都サンガF.C.、サガン鳥栖、ザスパクサツ群馬の監督を経て、19年に古巣G大阪U-23監督となり、昨年からユースを率いている。中村敬斗(現LASKリンツ)や食野亮太郎(現エストリル・プライア)らの才能を引き出すなど、若手の指導に定評がある。

小宮 良之

1972年生まれ。大学卒業後にスペインのバルセロナに渡り、スポーツライターに。トリノ五輪、ドイツW杯を現地取材後、2006年から日本に拠点を移す。アスリートと心を通わすインタビューに定評があり、『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など多くの著書がある。2018年に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家としてもデビュー。少年少女の熱い生き方を描き、重松清氏の賞賛を受けた。2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を上梓。

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