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学生起業家がうつ病になって気づいたこと 選手に寄り添う育成ツールに込めた願いとは

「Aruga」を使用した子どもたちが「少しずつでも前に進む嬉しさを感じてもらえるように設計していきたい」と笑顔を見せた【写真:本人提供】
「Aruga」を使用した子どもたちが「少しずつでも前に進む嬉しさを感じてもらえるように設計していきたい」と笑顔を見せた【写真:本人提供】

育成現場だけでなく磐田などプロチームも採用

 昨年10月にローンチされたアルガは、すでに多くのチームで活用されている。実際にユーザーからは、どのような反応があるのだろうか。

「指導者の方は、選手の考えていることがより分かるようになったという反応が多いですね。この選手の課題はここだと思っていたら、本人の振り返りは全然違っていたということもあって、そこですり合わせができるようになったという意見もあります。あとは、自分が言っていることがしっかりと伝わっているかどうかが、振り返りを見れば分かるという声もありますね」

 面白かったのは1、2年生のみにアルガを使わせ、引退間近の3年生には適用しなかったチームのケースだ。

「3年生は与えられたメニューをやるだけなのに対し、1、2年生は毎回練習に対して目標を持ってくるので、前向きな姿勢の子供が多かったそうです。一回一回の練習で、伸びが全然違うと。こういう意見を聞くと、自分が主体的に目標を持つことがすごく大事なんだなと、改めて実感しました。僕らとしても、目標を立ててやることで、少しずつでも前に進む嬉しさを感じてもらえるように設計していきたいと考えていますし、実際にこのサービスで変わってくる子供が増えているのは嬉しいことですね」

 育成現場だけではなく、アルガはプロのチームにも採用されているそうだ。

「(2021年度では)ジュビロ磐田の強化部が使ってくれていて、J3のY.S.C.C.横浜ではチーム全員が利用してくれています。大学だと、立教大学の女子ラクロス部がアルガを導入して、2年連続で日本一になりました。それまでは紙に書いたものを、写真で撮ってLINEでコーチに送るというやり方をしていたそうですが、その形を簡単にできるということで、好評をいただいています。スポーツノートを活用しているチームは多いと思いますが、選手とのやり取りを手軽にできるこのサービスが、多くのチームに届いてくれたらうれしいですね」

 すでに実用的なサービスとして運用されているアルガだが、今後はより使いやすく、機能性の高いものへと進化させていく考えがあるという。

「今、着手しているのは動画の送信をできるようにすることです。振り返りをした後に、『ここに課題があるのなら、この動画を見たらいいよ』というように、視覚的にもアドバイスを送ることができます。あとは、指導者側に選手一人ひとりの状態がカルテのよう一目で分かるようなデザインにもしたいと考えています」

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