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日本人はコロナ禍をどう生きるべきか 名将エディー氏が説く「千と千尋の神隠し」の心

頭に浮かんだ「千と千尋の神隠し」、今求められるのはコミュニティーの繋がり

 もう1つ、このパンデミックが私たちに教えてくれたことがあります。それは地域のコミュニティーがいかに大切かということです。かつての日本では地域の繋がりが強く、困った時は互いが助け合って生活をしていたが、現代ではコミュニティー内での繋がりが希薄になっていたと聞きます。

 でも今、コロナ禍により職を失ったり住む場所を失ってしまった人々のために、行政だけではなく、ボランティア団体をはじめ有志の皆さんが助けの手を差し伸べています。誰もが何かしらの形で生きることに難しさを感じる時代だからこそ、ちょっとした思いやりが心に響くもの。励まされている人も多いのではないでしょうか。

 こういう世界状況にありながら、私の頭に想い浮かぶのは、宮崎駿監督の作品「千と千尋の神隠し」です。あの作品全体に流れるメッセージは、他人を思いやり助け合いの心を持とう、ということ。現代人は、千尋の両親のように自分のことだけを考えて豚になってしまうような生き方が多かったのではないでしょうか。ですが、今こそ助け合いの心が必要な時です。これは日本に限らず、全世界に当てはまることでもあります。

 自分にとって何が重要なのか、自分がコントロールできることは何なのか。このパンデミックがなかったら、もしかしたら私たちは立ち止まって考えず、ただただ歩み続けていたかもしれません。これをいい機会だと捉え、逆境の中にチャンスを見出す習慣を身につけてはいかがでしょうか。

■エディー・ジョーンズ/THE ANSWERスペシャリスト

 1960年1月30日生まれ、豪州出身。現役時代はフッカーを務め、ニューサウスウェールズ州代表に選出。92年シーズン後に引退。その後、教職に就いたが、96年に東海大のコーチとなり、指導者の道へ。スーパーラグビーのブランビーズのHCのコーチなどを経て、01年に豪州代表HCに就任。03年W杯は準優勝。イングランドのサラセンズのHC、日本のサントリーのHCなどを経て、12年に日本代表HC就任。15年W杯は「ブライトンの奇跡」と呼ばれる南アフリカ戦勝利を達成した。同年、イングランド代表HCに就任し、19年W杯は決勝に導くが、南アフリカに敗戦。自身2度目の準優勝となった。近著に「プレッシャーの力」(ワニブックス)。

(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)

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エディー・ジョーンズ

THE ANSWERスペシャリスト ラグビー指導者

1960年1月30日生まれ。豪州出身。現役時代はフッカーを務め、ニューサウスウェールズ州代表。92年引退。教職を経て、96年に東海大コーチになり、指導者の道へ。スーパーラグビーのブランビーズなどを経て、01年豪州代表HC就任。03年W杯準優勝。イングランドのサラセンズ、日本のサントリーなどを経て、12年日本代表HC就任。15年W杯は「ブライトンの奇跡」と呼ばれる南アフリカ戦勝利を達成した。同年、イングランド代表HCに就任し、19年W杯は自身2度目の準優勝。近著に「プレッシャーの力」(ワニブックス)。

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