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勝敗だけじゃないドラマ 監督に出場を直訴し掴み取ったゴール「気持ちでぶち込んだ」

半谷の出場直訴を受け入れた指揮官「彼の努力が実った」

 ライトバックとして出場した半谷は、果敢に1対1を仕掛けてシュートを打ち抜いた。「千原台と練習試合をした時に、1対1でけっこう抜けていたので、そのイメージで行きました。抜けたというよりは、とにかく行って、あとは気持ちでぶち込んだ感じですね」。シュートがネットを揺らすと、半谷は飛び上がって渾身のガッツポーズ。チームを波に乗せた。

 峯村監督が半谷の直訴を受け入れたのには理由があった。「半谷は、朝早く来て、一人で黙々とシュート練習を続けてきた。そういう努力をしてきた真面目な選手。その努力が今日の得点に結びついた。シュートを決めて喜んでいる姿を見て、彼の努力が実ったなと僕もうれしく思っています」。

 半谷自身はこの日のプレーを「7:3」と評価。「7は今までのキツい練習の成果でシュートを決められたという満足感。1年生からずっと続けてきた朝のシュート練習の成果を今日出すことができました。3は以前からの課題である、周りが見れない判断力のなさが最後も出てしまった。そこはちょっとした悔いですね」。

 インターハイのコートには、勝敗だけではなく、出場したすべての選手にそれぞれにとっての“勝利”がある。

(山田 智子 / Tomoko Yamada)

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山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

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