1年前から想い続けた夢 川村優佳、「3年生で優勝」を誓った最後の夏に流した涙
涙に濡れた、最後の夏になった。全国高校総体(インターハイ)は女子400メートル障害決勝で川村優佳(3年=日大桜丘)で中盤にハードリングでミスが出て7位。2年連続入賞を果たしたが、狙っていた夏の日本一は叶わず。レース後は「今はとにかく、悔しくて……」と泣き崩れた。津川瑠衣(3年=八王子学園八王子)が58秒14で優勝した。
まさかの7位、悔し涙を流した3年生がこの夏にかけた想い
涙に濡れた、最後の夏になった。全国高校総体(インターハイ)は女子400メートル障害決勝で川村優佳(3年=日大桜丘)で中盤にハードリングでミスが出て7位。2年連続入賞を果たしたが、狙っていた夏の日本一は叶わず。レース後は「今はとにかく、悔しくて……」と泣き崩れた。津川瑠衣(3年=八王子学園八王子)が58秒14で優勝した。
どれほど「動け」と願っても、体はついてこなかった。川村は前半から快調に飛ばし、上位を争った。しかし――。「7台目から8台目の切り替えで逆足が散らばってしまった」。フォームが崩れて失速。最後の直線も必死に立て直そうとしたが、差は詰まらず。7位でフィニッシュした。「今はとにかく、悔しくて……」。レース後、こみ上げてくる涙を抑えることはできなかった。
1年前の夏、三重で誓いを立てた。昨年は2年生ながら決勝進出。8位入賞した。「3年生になって絶対、優勝する」。そのために努力を惜しまなかった。春から夏に向け、過酷な走り込みを敢行。顧問、同期が一緒に走ってくれた。「隣で走っているみんなを全国のライバルに置き換えて走り込んだ」。結果で恩返しがしたかった。だから、想いは誰より強かった。
折れそうな時もあった。冬季練習、目標を高く置いたばかりに「練習しよう」が「練習しなくちゃ」と義務感に変わった。小さな意識の変化が、大きな心の重荷になった。まして冬場の地道な練習。「走るのが嫌になってしまった。でも、走らないと来年、勝てないから……」。プレッシャーに押し潰されそうになった時、救ってくれたのが、2年半、苦楽を共にしてきた仲間だった。