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日章学園、3回戦敗退も光った“素人監督”の柔道流采配「コート内だけが戦いじゃない」

日章学園・武末監督(右)【写真:荒川祐史】
日章学園・武末監督(右)【写真:荒川祐史】

オーダー決めは選手と相談「監督と対等。信じてやる」

 未経験の競技で技術指導はできない。挨拶、掃除といった日常生活の規律を求め、自分のできることに全力で向き合った。「支えてくださっている方々に感謝してプレーしろとよく言われます」と小川。当たり前だが、最も大切なことを口酸っぱく言い聞かせた。池田は「技術ではなく、気持ちの部分。うまく選手を乗せてくれる。試合中に厳しいことを言われたことはない。後ろにいてくれて心強いです」と指導に感謝する。

 団体戦のオーダーは選手の意見を大きく取り入れる。「選手と監督は対等。選手同士の方が心理状態がわかっている。それを信じてやっています」。主将と綿密に意見交換し、その日、その時の状態を見極める。長い時間をかけて作り上げてきた武末監督の“日章スタイル”。技術のレベルアップは、選手同士で指摘し合いながら高めていく。日本代表・桃田賢斗の映像を参考にして吸収した。

 できることを精一杯伝える熱血監督の思いも伝わり、昨年は3位と躍進。全18人の19歳以下日本代表には一人もメンバー入りしていない中、チーム力で勝ち上がってきたが、今年は3回戦で夢破れた。池田が「キャプテンとしてもっと頼りになる大きな存在でいたい。負けたことは仕方ないので、切り替えて個人戦に悔しさを全てぶち込むしかない」と前を向いた。

 敗れはしたが、最後の大応援で「一体感を作れば流れは来る」という指揮官の教えを垣間見せた。3日から個人戦が始まる。バドミントン素人監督が率いる13年目の夏は、まだ終わらない。

◇インターハイのバドミントンは8月1日から8月5日まで熱戦が繰り広げられる。今大会は全国高体連公式インターハイ応援サイト「インハイTV」を展開。インターハイ全30競技の熱戦を無料で配信中。また、映像は試合終了後でもさかのぼって視聴でき、熱戦を振り返ることができる。

(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)

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