「IQだけじゃなくEQが高い」 偏差値72の名門校・女子テニス部が実践する文武両道の姿
目標は2年前を超える2回戦突破、宮崎で化学反応を起こせるか
それでもインターハイ予選当日、1年生は応援の迫力に圧倒されたと口を揃える。
「個人戦より、団体戦の方が緊張しました」(森村)
「応援の迫力がすごくて、緊張しました」(濱)
「決勝は接戦になったんですけど、応援が力になりました。感動しました」(神内)
団体戦のキャプテンを務める3年生の浅田は、「1年生が緊張して、いつものプレーができていなかったように見えたので、なるべく声を掛けるようにしました」と振り返る。「インターハイでも、誰よりも声を出して、最後までボールを追いかけるとか、そういう姿をみんなに見せていきたい」と力強い。
そんな浅田を「私は緊張しやすい方なんですが、仲間に声を掛けてもらえると落ち着きます。浅田先輩はこれまでもたくさんの厳しい試合を多く経験をしていて、いつもしっかりと自分の力を発揮できている。そばにいるだけで心強いです」と2年生の小野は頼りにしている。
インターハイでの目標は、2年前を超える2回戦を突破すること。
「先輩後輩関係なく仲が良く、チームワークが良いのが私たちの強み。1年生3人は小さい頃から全日本を経験していて物怖じしないので、しっかりと声を掛け合って自分たちの力がしっかりと発揮できれば、2回戦突破はできると思います」(小野)
「1年生の時(2年前)は1回戦を勝ってうれしかったんですけど、今のチームはもっと上を目指せる力がある。最後なので悔いがないよう出し切りたい」(浅田)
上村コーチも「目標は2回戦を突破してベスト8ですが、初戦をしっかり戦うことが次につながっていく。2、3年生が1年生を精神的に引っ張ってくれたら、十分可能な力はある」とメンタル面が鍵になると語る。
1+1が2以上になるのがチームスポーツの醍醐味だ。個々の力が、宮崎の地でどんな化学変化を起こし、高まっていくのか、とても楽しみだ。
(山田 智子 / Tomoko Yamada)
◇インターハイのテニスは8月2日から8月8日まで熱戦が繰り広げられる。今大会は全国高体連公式インターハイ応援サイト「インハイTV」を展開。インターハイ全30競技の熱戦を無料で配信中。また、映像は試合終了後でもさかのぼって視聴でき、熱戦を振り返ることができる。