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開始早々の“喝”で覚醒 京都精華、悲願のインターハイ初優勝を呼び込んだ全員バスケ

全国高校総体(インターハイ)のバスケットボールは、1日に高松市総合体育館で最終日を迎え、女子決勝は京都精華学園(京都)が93-65で大阪薫英女学院(大阪)との“近畿勢対決”を制して初優勝を飾った。

イゾジェ・ウチェ(前列右から3人目)を中心に全員バスケで初優勝を果たした京都精華【写真:平野貴也】
イゾジェ・ウチェ(前列右から3人目)を中心に全員バスケで初優勝を果たした京都精華【写真:平野貴也】

全国高校総体バスケットボール女子、京都精華が大阪薫英を93-65で破り初の日本一

 全国高校総体(インターハイ)のバスケットボールは、1日に高松市総合体育館で最終日を迎え、女子決勝は京都精華学園(京都)が93-65で大阪薫英女学院(大阪)との“近畿勢対決”を制して初優勝を飾った。

 まるでリレーのように、各選手が持ち味を発揮する攻撃で、相手を圧倒した。試合の立ち上がりは、平均身長が低く機動力を生かした大阪薫英のペース。京都精華は7-13で早々にタイムアウト。山本綱義ヘッドコーチは「こんなに早くタイムアウトを取らなければいけなくなるなんて。ディフェンスは? 点を取ることだけか!」と厳しく指摘した。前日から、カギになるのは守備だと話していたが、序盤は相手にフリーで3ポイントシュートを打たれ続けてリードを許す展開だった。

 修正が効いてきたのは、第1ピリオドの終盤から。元々、平均身長で大きく上回る京都精華は、攻撃面ではナイジェリア人留学生イゾジェ・ウチェ(3年)の高さを生かし、安定して点を取ることができる。避けなければいけないのは、スピーディーな展開による点の取り合いだ。じっくり攻め合う展開になれば、確実性では絶対的に有利だ。実際に序盤の攻撃は、ウチェ頼み。U17日本代表の八木悠香(2年)らを経由して、高いところをつなぎ続けるパスをウチェに集め、ゴール下の勝負に持ち込んだ。第1ピリオドの終盤に逆転し、以降は試合の主導権を渡さなかった。

 大阪薫英の狙いの一つは、ウチェを相手に果敢に攻撃を仕掛けてファウルトラブルに持ち込むことだったが、主将を務めるウチェは、自身の役割が最後までコートに立っていることだと十分に理解していた。ファウルを3つに留めて、合計46得点、19リバウンドの活躍を見せたウチェは「5ファウルをしたらチームが困る。2回戦で5ファウルをしてしまって、先生、めちゃ怒った。ちゃんとファウルしないように気をつけた」と笑顔で試合を振り返った。

 チームとしても、第2ピリオドからは「相手のディフェンスが下がって間合いがあったので、隙があったら打つところを相手に見せようと思っていた」と話した柴田柑菜(3年)が3ポイントシュートを連発。ゴール下のウチェに集まる相手の守備を分散させた。

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