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国学院久我山が開幕最多8G “有言実行超え”ハット山下貴之、家族に「点取ってくる」

第98回全国高校サッカー選手権が30日に開幕し、駒沢陸上競技場で行われた開幕戦は国学院久我山(東京B)が、前原(沖縄)を8-0で圧倒。FW山下貴之(3年)とFW山本航生(3年)がそろってハットトリックを記録するなど、地元東京の代表校が令和初戦で歴史的な勝利を飾った。開幕戦での8得点は、選手権史上最多ゴール記録となった。

ハットトリックを決めた国学院久我山のFW山下貴之【写真:宮内宏哉】
ハットトリックを決めた国学院久我山のFW山下貴之【写真:宮内宏哉】

FW山本航もハットトリックを記録、開幕戦史上最多ゴール

 第98回全国高校サッカー選手権が30日に開幕し、駒沢陸上競技場で行われた開幕戦は国学院久我山(東京B)が、前原(沖縄)を8-0で圧倒。FW山下貴之(3年)とFW山本航生(3年)がそろってハットトリックを記録するなど、地元東京の代表校が令和初戦で歴史的な勝利を飾った。開幕戦での8得点は、選手権史上最多ゴール記録となった。

 国学院久我山の攻撃力が爆発した。前半開始早々の6分、FW山下が右足で決めた。MFの福井寿俊(3年)のシュートをトラップし、冷静に流し込んだ。「シュートがゴロだったので、とっさにトラップして打った。ラッキーな部分があった」。結果が出たことで固さが取れ、前半11分、後半12分にそれぞれ左足で得点を決めた。開幕戦でのハットトリックは、開幕戦が国立で行われるようになった第78回大会(1999年度)以降では2005年度大会以来2人目の快挙だ。

 東京予選から1ゴールしか記録できていなかったという山下。選手権までの1か月間で、自分のストロングポイントを再確認した。「左足のシュートが自分の武器」。全体練習の後、毎日左足のシュートをひたすら打ち続けた。長所を再認識し、徐々に結果が出る予感が高まった。この日、自分より先に会場に向かう両親を見送る際、自宅の玄関で告げた。「点取って来るわ」。有言実行を超えるハットトリックだった。「(令和初は)記念になるという点ではうれしいけど、チームが勝った方がうれしい」と謙遜したが、大きな自信となったに違いない。

 山下の先制弾から勢いは止まらず、山本航もハットトリックを記録するなど、終わってみればシュート26本、8-0の大勝だった。山本航は「相手に応じて変化して攻撃できるのが今年のチームの強み。いろんな形で攻撃のバリエーションを出せた」と手ごたえを口にした。開幕戦で同じチームの2人がハットトリックを決めたのは、大会史上初だ。

 これ以上ないスタートにも、気のゆるみはない。「大勝した後は勘違いしがち。自分たちはまだ1試合勝っただけ。一つ一つ準備したい」と山下。狙うは4年前の準優勝を超える日本一のみ。チームスローガン「美しく勝て」を最後まで体現するつもりだ。

(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)

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