「やっと戻ってきたね」 埼玉栄・佐藤千夏、800自で「安心7割」の大会新&2冠
『「やっと戻ってきたね」と言われてうれしかった』…ここから再び上昇曲線を
中学時代に200、400、1500メートルで中学記録を樹立し、高1で800メートルで全日本選手権を制するなど、将来を嘱望されてきた。しかし、昨年は体つきの変化などで不振に陥り、タイムを伸ばせなかった。上半身を強化し、懸命に復活の道を模索。3年生になって、ようやく本来の実力を取り戻しつつある。
だから、優勝の感情について「これじゃいけないと思うけど、悔しい気持ちは3割で、予選からタイムを上げて勝てたことで安心が7割」と安どの気持ちを素直に表現した。
3年生になって400メートルに続き、果たした2冠。「周りから『やっと戻ってきたね』と言われてうれしい気持ちもあって、ここまでいろんな人に支えられてきたなと感謝している」と頭を下げた。
今後は国際舞台でも飛躍が期待される。「決勝の舞台で戦えるようになりたい。400メートルと800メートルで勝負していきたい」。確かに、今回は100%満足ではなかったかもしれない。しかし、勝利という結果を自信に変え、ここから再び上昇曲線を描いていく。それだけの成長の余白は残されているはずだ。
◇インハイ競泳、熱戦中 水泳の競泳は17日に開幕し、4日に渡って熱戦が繰り広げられる。男女計32レースで行われ、総合優勝も争う。最終日は20日。なお、今大会は全国高体連公式インターハイ応援サイト「インハイTV」を展開。全30競技の全試合をライブ配信し、インターネット上で観戦、応援が可能となった。また、映像はYoutube公式チャンネルで試合終了後でもさかのぼって視聴でき、熱戦を振り返ることができる。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer