高2で日本一達成した180cm123kgの大器 父の手作りピットで練習、メニューは自己流で進化「自分でやることが楽しい」――厚真・大垣尊良
ホットスタッフフィールド広島で7月25日から5日間行われた陸上インターハイ。熱戦を取材した「THE ANSWER」は文武両道で部活に励む選手や、困難な環境の中で競技を続けてきた選手などさまざまなストーリーを持つ学生を取り上げる。今回は男子砲丸投げで優勝した厚真の大垣尊良(たから・2年)。父が手掛けた自家製ピットで練習し、実績を積み上げてきた。身長180センチ、体重123キロを誇る本格派は2年生ながら日本一に達しても満足感はない。「今年中に日本記録を出したい」と更なる飛躍を誓った。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

陸上・インターハイ 男子砲丸投げ/厚真・大垣尊良(2年)
ホットスタッフフィールド広島で7月25日から5日間行われた陸上インターハイ。熱戦を取材した「THE ANSWER」は文武両道で部活に励む選手や、困難な環境の中で競技を続けてきた選手などさまざまなストーリーを持つ学生を取り上げる。今回は男子砲丸投げで優勝した厚真の大垣尊良(たから・2年)。父が手掛けた自家製ピットで練習し、実績を積み上げてきた。身長180センチ、体重123キロを誇る本格派は2年生ながら日本一に達しても満足感はない。「今年中に日本記録を出したい」と更なる飛躍を誓った。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)
同世代に見せつけた貫録の一投でスケールの大きさを示した。
予選1位通過で迎えた決勝。1投目で17メートル50を記録してトップに立ち、優勝を決めて挑んだ最終投てき。静まった会場は、大垣の合図で大きな手拍子が沸き起こった。観客の視線が一斉に集まる。勢いよく回転して投じた砲丸は高く、そして遠くへ。手を叩き、左手を力強く突き上げた。
自己ベスト18メートル08に迫る、18メートル02を記録。「優勝は決まっていたので、最悪ファウルしても良いというくらい、記録を狙って投げた。日本記録を目指していたので悔しいけど、セカンドベストなので喜んで良いと思う」と自己評価した。
小学4年で始めた砲丸投げ。同種目で日本選手権2位の実績を誇る崇さんを父に持つ。現在は北海道の道央南部にある厚真高の陸上競技部に所属し、クラブチームの「ワールド・ローテーション(WR)」が拠点。投てき種目は練習場所の確保に苦労するケースもあるが、自宅の前にある崇さんお手製ピットを使用する。
午前6時から1時間の朝練習を行い、放課後は午後4時から3時間練習。「投てきは全部できる」と恵まれた環境で競技に励み、厚真中3年時に全中優勝、昨年のインターハイでは1年生ながら4位と実績を積み上げた。
実力者の父を持つ一方で、中学の頃から練習メニューは自ら考える。「自分に足りないところを常に考えておいて、やることを決める」。大会中、試技を終えるとアドバイスを受ける選手が多いが、基本的には自分で考えて修正。「自分でやることが楽しいし、陸上は個人競技なので自分で考えて行動できることは武器になる」とメリットを語る。
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