双子スプリンターが3年連続リレー出場 顔はそっくりだけど…抜きつ抜かれつで歩んだ2人だけの陸上物語――帯広南商・槙杏奈&涼奈

2人だけのライバル関係「抜いたらモチベーションに、抜かされたら頑張らないと」
大会前は2人で自主練習を実施。午前6時前に起床し、家の近くで縄跳びやラダートレーニングを行った。「起きてからそのまま着替えて、何も気にせずに(笑)」と涼奈。気心の知れた2人だからこそ、わずかな時間もしっかりと活用。高校最後の大舞台に全力を捧げた。
「常にライバルでいられるというか……。(杏奈を)抜いた時はちょっとしたモチベーションになるし、抜かされたら『頑張らないと』と高め合える存在。進学することで離れ離れになる友達もいるけど、小学校から高校までずっと一緒だった。競い合ってやってきて良かったと思う」(涼奈)
おっとりしていて丁寧に言葉を紡ぐ姉・杏奈と、元気いっぱいでハキハキと話す妹・涼奈。一卵性で「大体の人に(違いが)分からないと言われる」と言うほど顔も似ている。双子らしいエピソードを尋ねると、中学の美術でスケッチする際には数ある種類の中から同じピンクの花を選んだこと、1学期末のテストでは簿記と体育で同じ間違いをしたこと、別々のタイミングで同じ友人に同じ話をしてしまうこと……など盛り沢山。「なんだろう」「何がいいかな」と考えながら一生懸命に話す姿もそっくりだった。

現時点では同じ大学に進学し、2人揃って陸上競技も続ける予定。杏奈は「3年連続リレーでインターハイに行けたことは貴重な経験をさせてもらえた。緊張する場でしっかりと走り切ることができたので、大学でも自信を持って全力でやり切りたい」と意気込み、涼奈も「悔しい部分も沢山あるけど、トータルでみたら良い3年間だった。支えてくれる仲間や親、先生がいるから成り立っていると思うので、感謝を忘れずにやっていきたい」と先を見据えた。
まだまだ続く、双子スプリンターの物語。2人だからもっと強くなれる。
(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)
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