偏差値69の公立進学校 共通テスト受験→2日後インハイの過密日程…佐村日菜、両立ゆえの苦悩も青春の一部
フィギュアスケートの全国高校選手権(インターハイ)が1月20日から3日間、神奈川・KOSE新横浜スケートセンターで行われた。全国から実力者たちが集結。「THE ANSWER」では文武両道で競技に励む選手、練習環境に恵まれない中で出場を掴んだ選手などをピックアップする。

フィギュアスケート全国高校選手権
フィギュアスケートの全国高校選手権(インターハイ)が1月20日から3日間、神奈川・KOSE新横浜スケートセンターで行われた。全国から実力者たちが集結。「THE ANSWER」では文武両道で競技に励む選手、練習環境に恵まれない中で出場を掴んだ選手などをピックアップする。
偏差値69の公立進学校、愛知・岡崎高に通う佐村日菜(3年)は大学入学共通テストを受験し、わずか2日後に今大会を迎える強行スケジュール。最初で最後のインターハイ出場で、文武両道を体現した。
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全国大会のリンクに、受験2日後の佐村が立っていた。21日の女子ショートプログラム(SP)に鮮やかなブルーの衣装で登場。冒頭の2回転フリップは着氷したが、続く2回転アクセルで転倒した。スピンでもミスがあり、得点は29.97点。フリーには進めなかったが、「ラプソディ・イン・ブルー」にあわせた力強い滑りを見せた。
「2回こけちゃったけど、失敗してもできることを最大限やろうと思って頑張った」。キス・アンド・クライでも笑顔を作った高校3年生は、愛知有数の公立進学校に通う。
18、19日には共通テストを受験。出場前日の20日に学校で自己採点を行い、拠点としている「モリコロパーク アイススケート場」で30分ほど練習。新幹線で横浜に到着したのは20時頃だった。
「共通テストの時よりは寝られたけど、もうヘトヘト」。そう語りながらも、表情には充実感を漂わせた。
全国中学校スケート大会に出場する実力を持ちながら、岡崎高に進学。文武両道を選んだ。
「受験は何回もあるわけじゃない。勉強でどれだけ頑張れるかを知りたかった。できるだけ上の高校に行ってスケートも勉強も頑張りたかった」