[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

14歳の超新星・三好美羽が涙「最後は足が…」 負傷で0秒04届かず100m準V、気丈な表彰式の裏で口に出た悔しさ

全日本中学陸上選手権が20日、福井運動公園陸上競技場で行われた。女子100メートル決勝では中学日本記録保持者・三好美羽(神辺西・3年)が12秒10(追い風1.4メートル)で昨年に続き2位。6月の日本選手権で準決勝に進出した逸材は足の故障を抱えながらの出場で、リベンジはならなかった。レース後、トラックや表彰台では気丈に振る舞ったが、取材時には14歳の頬を涙がつたった。

三好美羽【写真:中戸川知世】
三好美羽【写真:中戸川知世】

全日本中学陸上選手権

 全日本中学陸上選手権が20日、福井運動公園陸上競技場で行われた。女子100メートル決勝では中学日本記録保持者・三好美羽(神辺西・3年)が12秒10(追い風1.4メートル)で昨年に続き2位。6月の日本選手権で準決勝に進出した逸材は足の故障を抱えながらの出場で、リベンジはならなかった。レース後、トラックや表彰台では気丈に振る舞ったが、取材時には14歳の頬を涙がつたった。

 全中制覇へ最後のチャンス。選手紹介で名前をコールされた三好は、両手を頬の横に添えて笑顔でポーズ。体を伸ばし、スターティングブロックに足を乗せると表情を変え、精神を集中させた。

 号砲とともに好スタート。あっという間に先頭に立った。中学日本記録保持者の実力発揮。このまま逃げ切りかと思われたが、終盤伸びなかった。三浦采桜(鶴岡AC・3年)にラスト10メートルで逆転を許し、2年連続の2位。0秒04届かず、リベンジを果たせなかった。

 奮い立たせた気持ちに、体がついてこなかった。前日の予選前、ウォーミングアップで左太ももの筋膜炎を発症。指導者には棄権を勧められたほどだったが、全体2位の12秒06で決勝に進出した。この日も状態は万全ではなく「決勝に残れたからにはチームのためにも優勝を目指して頑張ったけど、最後の方は足が痛くて上がらなくて……」。取材時には涙を流し、悔しさを隠せなかった。

 陸上界期待の逸材として、一躍有名になった。6月の日本選手権では、11秒95(向かい風0.3メートル)をマーク。14歳ながら準決勝進出の快挙を達成した。7月の全日本中学校通信広島大会の決勝では11秒57(追い風2.0メートル)の中学日本新記録を樹立。かつてはフジテレビ系「ミライモンスター」でも特集され、「広島美少女図鑑所属モデル」にも名を連ねるなど、現在インスタグラムのフォロワー4万1000人を誇る。

 人気はレース後、トラックの外で行われた表彰式でも見て取れた。三好を一目見ようと、300人を超えるファンが集結。サイン攻めにも遭った。レース直後も、三浦と笑顔で抱擁を交わすなど気丈だったが、まだ中学生。涙が止まらず、他の選手に慰められる場面もあった。「足を痛めてから何百件も何千件も応援メッセージをもらった」。大きな期待に、今できる精一杯の姿で応えた。

 中学卒業までに、U16陸上競技大会や国民体育大会などが残っている。「まずはそこでリベンジしたい。将来は世界陸上とかに出られる選手になりたいです」。全中女王の栄誉は逃しても、輝ける舞台はまだまだある。

(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集