「まともに歩けなかった時期に比べたら…」 18歳で五輪出場から3年、青山華依が向き合う現在【日本学生陸上】
陸上の2024日本学生個人選手権が16日までの3日間、神奈川県のレモンガススタジアム平塚で行われた。2021年に行われた東京五輪で、18歳ながら女子4×100メートルリレーに出場した青山華依(甲南大4年)は100メートルで準決勝敗退。昨年2月に左足の前十字靱帯断裂という大怪我を負い、1年近い時間をかけて復活してきたところで、今も試行錯誤の連続。前後半で大きく変化した大学生活を振り返ってくれた。
18歳で東京五輪4×100mリレーメンバーとなった青山の現在
陸上の2024日本学生個人選手権が16日までの3日間、神奈川県のレモンガススタジアム平塚で行われた。2021年に行われた東京五輪で、18歳ながら女子4×100メートルリレーに出場した青山華依(甲南大4年)は100メートルで準決勝敗退。昨年2月に左足の前十字靱帯断裂という大怪我を負い、1年近い時間をかけて復活してきたところで、今も試行錯誤の連続。前後半で大きく変化した大学生活を振り返ってくれた。
「やっぱり久しぶりなので、場に慣れるのが大変です。今は怪我なく走り切ることが目標。まともに歩けなかった時期に比べたら、うれしい1年なので……」
トラックに戻ってきた喜びと戸惑いが口をつく。青山は昨年2月の練習中、左膝の前十字靭帯断裂と半月板損傷という重傷を負い、手術を受けた。医師の方針で完全に固定する期間こそ短かったが、昨年の今頃は「ようやくジョグを始めたぐらいでしたね」という状態だった。11月に実戦復帰こそ果たしたものの、大学3年のシーズンをほぼ棒に振った。
迎えた最終学年は、とにかくレースをこなす日々だ。今季はこれまで11個の大会や記録会に出場。この大会でも100メートルと200メートルにエントリーした。100メートルでは「決勝に残りたかったですけどね……」と悔しがったものの、予選からB決勝まで1日3レースをこなした。準決勝は11秒79(追い風3.4メートル)で組5位。B決勝は11秒98(同0.8メートル)で6位。現在の走りと課題について、言葉を選びながら表現する。
「今の足に合う走り方を探していかないと。言葉にするのが難しいですけど、前に比べたらやっぱり思うような感覚ではない。左足をかばっていた影響もあると思いますし……。足りないことばかりです。体も絞れていないし、後半がまだまだ」