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甲子園150キロ右腕の今 東北福祉大・滝口琉偉、大学1年目の壁と「絶対ドラ1」の覚悟

爽やかな笑顔を見せながら仲間と切磋琢磨する日々を語ってくれた【写真:川浪康太郎】
爽やかな笑顔を見せながら仲間と切磋琢磨する日々を語ってくれた【写真:川浪康太郎】

逸材揃いの1年生投手陣の中で切磋琢磨

 11月中旬に行われた仙台大との練習試合では、高校時代を上回る151キロを計測した。この試合のスタンドには山路哲生新監督ら大学関係者が多数駆けつけており、またしても「注目されたがり」の底力を発揮した瞬間でもあった。公式戦に登板できなかった悔しさをぶつけ、この日は確かな手応えをつかんだ。

 今オフは変化球の改善にも着手している。変化球はスライダー、チェンジアップ、カットボール、スプリットの4種類。ストレートとの球速差が大きいことが課題だったが、最近は140キロ台のカットボールを投げられるようになるなど、着実に進化を遂げている。

 同学年の投手の活躍は、嫌でも目に入る。堀越が常時150キロ超のストレートを武器にフル回転したほか、最速149キロ右腕の櫻井頼之介投手もリーグ戦や新人戦で好投を続けた。大森幹大投手や長峰颯太投手も、140キロ台後半を出せる逸材だ。

 ただ滝口に焦りはなく、1年生投手陣を「『練習しないといけない』と思わせてくれる存在」と捉えている。堀越には自身の投球動画を見せ、投げ方に関するアドバイスをもらうこともあるという。日々切磋琢磨できる環境が、滝口の成長を後押ししている。

「大観衆の中で投げたい」

 公式戦の登板から遠ざかっている現在の、率直な思いだ。リーグ戦や全国の舞台で輝き、プロ野球選手になる夢を叶えることはできるか。飛躍を誓う大学2年目のシーズンが始まろうとしている。

(川浪 康太郎 / Kotaro Kawanami)

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