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衝撃の“65m弾”で下剋上 関大北陽が3カテゴリー上の強豪連破、4年ぶり全国出場の要因

「下剋上」を掲げて出直しを図る名門が、上位カテゴリーを次々と破って全国の扉を開いた。全国高校総体(インターハイ)サッカー男子の大阪府大会で関大北陽が準優勝し、4年ぶり23回目の全国大会出場を決めた。大阪府は2校が全国に出る。決勝進出を決めた際、主将を務めるDF大平直哉(3年)は「今年の目標は、下剋上。今まで全国大会に出るのが当たり前みたいなプライドを持ってやってきた。でも、なかなか結果が出ないなか、やり直すという意味で(テーマを)下剋上とした。下から食いついていくという意味で始めたので、嬉しかった」と喜んだ。

ゴールまで推定65メートルの距離から超ロングシュートを決めた関大北陽MF福場壮洸【写真:平野貴也】
ゴールまで推定65メートルの距離から超ロングシュートを決めた関大北陽MF福場壮洸【写真:平野貴也】

高校総体サッカー男子の大阪府予選、関大北陽が準優勝で4年ぶりの全国出場

「下剋上」を掲げて出直しを図る名門が、上位カテゴリーを次々と破って全国の扉を開いた。全国高校総体(インターハイ)サッカー男子の大阪府大会で関大北陽が準優勝し、4年ぶり23回目の全国大会出場を決めた。大阪府は2校が全国に出る。決勝進出を決めた際、主将を務めるDF大平直哉(3年)は「今年の目標は、下剋上。今まで全国大会に出るのが当たり前みたいなプライドを持ってやってきた。でも、なかなか結果が出ないなか、やり直すという意味で(テーマを)下剋上とした。下から食いついていくという意味で始めたので、嬉しかった」と喜んだ。

 2008年に関西大学の併設校となり、現在の校名に改称したが、以前の「北陽高校」時代からサッカー部は強く、全国優勝の経験もある名門だ。全国出場23回目という数字が物語るように、まだ野球やラグビーに比べてサッカー部の強化に力を入れる学校が少ない時代には、大阪を代表するチームだった。

 しかし、近年はライバルが激増。高校世代のサッカーは、全国リーグ制が2011年に導入され、全国、9地域、都道府県……とカテゴリーが分かれているが、関大北陽が所属するのは、大阪府2部A。他の強豪校のセカンドチームと同じリーグに甘んじている。それでも、今大会は3つ上のプリンスリーグ関西1部のチームを3つ撃破して全国切符を獲得。決勝は敗れたが、さらに上、最高峰のプレミアリーグWESTに属する履正社を相手に先制する健闘を見せた。まさに「下剋上」を体現するチームだった。

 躍進の要因は、思い切りの良さと徹底的な全員守備だ。全国切符を獲得した準決勝の興国戦は、象徴的だった。開始7分にMF福場壮洸(3年)がハーフウェーラインよりはるか手前の自陣、ゴールまで推定65メートルの距離から超ロングシュートを決めて先制。福場は「あの距離から狙ったことはないけど、僕はキックが武器の選手なので、ボールを持ったら常にゴールは見ている。持った瞬間に決められると自信を持って蹴った」と手応えを語った。試合開始早々でボールの跳ね方が予測できず、低い弾道にした狙いも奏功。GKを越えてバウンドしたボールはクロスバーを越えることなく、ネットを揺らした。

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