日大ラグビー部が求める主体性 WHYとHOWを提示する菊谷新HCの「新しい風」に期待
影響を受けた3人の指導者「少しずつエッセンスを取り入れられたら」
学生スポーツではラグビーに限らず、「監督:選手」の関係性が「教師:生徒」の関係性とイコールになることが多いが、菊谷新HCは“プロの指導者”として着任。横並びや対等とは違う「フェアな関係」を選手と築き、心の拠り所となるような存在でありたいと願う。
人との関わり方を教えてくれた御所実の竹田寛行前監督、ラグビーの情熱と主体性を教えてくれた大体大元監督の坂田好弘氏、理論的な思考を教えてくれたエディー・ジョーンズ氏。指導者としては三者三様だが、それぞれとの出会いから学びを得た菊谷新HCは「学んだことを自分なりに整理できた。少しずつエッセンスを取り入れられたら」と話す。
「しんどい練習になると思います」と不敵な笑みを浮かべるが、「スポ根の厳しいイメージとは違うと思います」とも言う。ただ体を動かす練習ばかり行うのではなく、練習、トレーニング、リカバリー、ミーティング、睡眠、そして学業と、スケジュールにメリハリをつけながらも、それぞれに質の高さを求めるつもりだ。
記者会見の最後では会場で進行を手伝う部員に「これを聞いて選手はどう思う? マイク持って喋ってみたら?」と無茶ぶり。「頑張りたいと思います」「新しい日大になる。気分的に前向きにできるので、頑張っていきたいと思います」という部員の必死の答えに、「“頑張る”を具体的に説明できるようにするのが僕の仕事。人としての成長と社会人になる準備も積ませたい」と笑顔を浮かべた。
新HCがどんな風を吹かせるのか。乞うご期待。
【日本大学ラグビー部トンガ王国支援プロジェクト】
在学中の2人を含め、これまで全10人のトンガ出身選手がプレーした日大ラグビー部では、災害発生直後から在学生や卒業生の家族を中心に物資を支援。さらなる支援物資を届けるために広く寄付を募る。詳しい内容については、nurfc.tonga2022@gmail.comまでお問い合わせを。
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)