「テニスは私の一部」― 穂積絵莉の根底に息づく「直感」と「三大ビジョン」
2017年全豪オープンで同大会日本人ペア史上初のベスト4入りを果たした穂積絵莉。彼女にとって、テニスとは――。穂積の答えは実にシンプルだ。
生涯テニスの虜…17年全豪OPダブルス4強・穂積の流儀
とにかく楽しむ。
2017年全豪オープンで同大会日本人ペア史上初のベスト4入りを果たした穂積絵莉。12年のプロ転向以降、19歳で全日本選手権の女子シングルス優勝、16年にはリオデジャネイロ五輪に出場した23歳は、自国開催となる20年の東京五輪でもメダル獲得が期待される1人である。
そんな彼女にとって、テニスとは――。穂積の答えは実にシンプルだ。
「私の一部みたいなものです。テニスがなかったら今の自分はいないし、逆にテニスがあることで自分の人生が華やかになっている。本当にテニスが大好きなんです」
プロの世界は常に結果が求められる。それゆえ、スランプに陥った時、故障した時……、楽しむのが簡単そうで難しくなることもある。しかし、穂積は常にありのままで、その心に迷いはない。高校1年生の時、ジュニアの全豪オープンに出場してプロを目指した時から、さらに遡れば3歳で初めてラケットを握った時から彼女はテニスの虜なのだ。
「今やりたいことをやる――。これまで、自分がどうしたいか、常に直感を大切にしてきました。テニスを始めた時も、誰に強制されるわけでもなく、ただ純粋にテニスが好きだから自分で選んだ。プロになりたいと思った時も、この先テニスで食べていけるのか、という不安は全くありませんでした。たくさんの人の前でプレーできる楽しさをまた味わいたい、その一心でしたね」