桐蔭学園、延長劇的PK弾で3年ぶり10度目の全国切符 指揮官「もっと鍛えて成長を」
指揮官は選手を称賛「思いを実現させたことに感動しました」
80分では決着がつかず、試合は延長にもつれ込んだが、最後は2年生が決定的な仕事をやってのけた。延長前半の終了間際に縦パスを受けた立石が反転からドリブルを仕掛け、相手のファウルを誘発してPKを獲得。空中戦で奮闘していたDF青木祐人(2年)が決勝点を奪った。
延長後半に入ると、桐光学園は町田ゼルビア加入が内定しているDF奈良坂巧(3年)を前線に上げてパワープレーを強めたが、守り切った桐蔭学園が延長を終えて3-2で勝利を収めた。八城監督は「非常に厳しい試合でしたが、彼らの勝ちたい気持ちが感じられる良い試合でした。(3年生は)全国に出たいという強い気持ちで入学して来てくれて、自分たちの思いを実現させたことに感動しました」と選手を称賛。さらに「大きな舞台の経験がなく、まだ精神的にも技術的にも未熟なところがある。もっと鍛えて成長して全国大会に臨みたい」と勝って兜の緒を締めた。
3年生の意地と2年生の勢いによる競争で、まだチーム力は増しそうだ。全国大会では初戦から厳しい相手となるが、昨季のインターハイ王者である桐光学園を倒した力は、十分に通用するはずだ。主将の中島は「攻撃が上手い選手がそろっている。得点は絶対に取れると思うので、残りの2、3週間で守備のトレーニングをしていきたい」と課題を挙げた。場内インタビューでも「全国優勝が最終目標」と言い切った。激戦区の神奈川を制してつかんだ最後の一枠から日本の頂点を狙う。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)