サッカー王国はなぜ勝てなかったのか 24年ぶりV静岡学園が育んだ“個”の重要性
勝負にこだわる静岡サッカー界「個の育成がおろそかになっていたのかな
静岡県のサッカー界が勝負、結果にこだわりすぎるあまり“個”の重要性が失われているようにも感じているという。「今の静岡は、非常に勝負にこだわっていると思う。勝負にこだわることで何が失われたかというと、おそらく個の力、個性が少なくなっている気がします。そういう勝利が先走ってしまって、個の育成がおろそかになっていたのかなという気はします」
県内に勝負にこだわる傾向がある中、選手個人の実力を優先して磨く“静学スタイル”を貫いた。「我々は個を育てて、上のステージで戦える力を育てるという発想。その個できっちり勝負していこうと」。将来は世界に羽ばたく選手になってほしい――。“個”を磨き続けたことで、最高の結果につながった。
悲願の単独Vを果たした直後の場内インタビューで「本当にしびれました。先輩たちの努力、苦労が報われたのかなと思う」と安堵した指揮官。勝負だけにこだわるのではなく“個”の能力も高める――。貫き続けた指導方針は、サッカー王国・静岡復活のキーポイントになるに違いない。
(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)