4位ワリエワは「心理的に壊されました」 涙したロシア元世界女王は総叩き論調を批判
北京五輪は17日、フィギュアスケートの女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位の15歳カミラ・ワリエワ(ROC)は4位だった。金メダル有力候補に挙がっていたが、まさかのミス連発に演技後は涙。母国ロシアの五輪メダリストも「言葉がありません」「彼女は壊されました」とショックを受けている。
北京五輪・フィギュア女子フリー
北京五輪は17日、フィギュアスケートの女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位の15歳カミラ・ワリエワ(ROC)は4位だった。金メダル有力候補に挙がっていたが、まさかのミス連発に演技後は涙。母国ロシアの五輪メダリストも「言葉がありません」「彼女は壊されました」とショックを受けている。
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昨年12月のドーピング検査で陽性反応を示していたが、スポーツ仲裁裁判所(CAS)が今大会の出場継続を認めたことにより演技したワリエワ。転倒、バランスを崩すなどジャンプで精彩を欠き、本来の姿ではなかった。フィニッシュ後は両手で顔を覆い、キス・アンド・クライで得点を確認後には涙を流した。騒動により、順位はあくまで暫定的なものとなる。
思わぬ姿に、母国のロシアからも落胆のコメントが相次いだ。ロシア紙「スポルトエクスプレス」は、ロシアの重鎮タチアナ・タラソワ氏のコメントを紹介。「とても残念です……言葉がありません。彼女は叩かれ、叩かれ、打ちのめされました」と語ったと伝えている。
また同紙は02年ソルトレイクシティ五輪銀、06年トリノ五輪銅と2大会連続メダリストで、2度の世界選手権女王イリーナ・スルツカヤ氏のコメントも伝えた。同国のテレビチャンネル「ロシア1」にて、「私は話すことができません。単純に涙が出てきます」とショックを受けた様子でコメント。「もし誰が五輪の英雄であるかを言うと、それはカミラです」と、演技を全うしたワリエワを称えた。
スルツカヤ氏は「(ワリエワは)大変な重圧に耐えて……言葉がありません。彼女にしつこくつきまとったこれらの大人たちは……小さな少女の背中に挑発的な言葉を投げつけていました。彼女は単純に壊されました。心理的に壊されました。彼らはやりたいことをやりました」「ああ、なんて悪夢でしょう。これであなたたちは彼女につきまとうのを止めますか?」と、ワリエワへの攻撃的な声を非難していた。
(THE ANSWER編集部)