15歳ワリエワが1位発進、演技後に涙 坂本花織3位、樋口新葉5位、河辺愛菜15位
北京五輪は15日、フィギュアスケートの女子ショートプログラム(SP)が行われ、15歳カミラ・ワリエワ(ROC)は82.16点、1位発進した。昨年12月のドーピング検査で陽性反応を示していたが、スポーツ仲裁裁判所(CAS)が今大会の出場継続を認めて演技。世界的に物議と混乱を呼んでいた中、金メダル最有力候補が滑り切った。
北京五輪フィギュアスケート女子SP
北京五輪は15日、フィギュアスケートの女子ショートプログラム(SP)が行われ、15歳カミラ・ワリエワ(ROC)は82.16点、1位発進した。昨年12月のドーピング検査で陽性反応を示していたが、スポーツ仲裁裁判所(CAS)が今大会の出場継続を認めて演技。世界的に物議と混乱を呼んでいた中、金メダル最有力候補が滑り切った。
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淡い紫の衣装でリンクに現れたワリエワは、冒頭の3回転アクセルは着氷が乱れたが、続く3回転フリップは決めた。両手を上げて着氷。コンビネーションスピンを挟み、後半に高難度の3回転ルッツー3回転トウループを決めると拍手を浴びた。ジャンプだけではなく、ステップ、スピンも高い技術を披露。滑り終えると感極まり、涙を拭った。
アンナ・シェルバコワ(ROC)は80.20点の2位、坂本花織は自己ベスト79.84点の3位、アレクサンドラ・トルソワ(ROC)は74.60点の4位。樋口新葉は73.51点の5位、河辺愛菜62.69点の15位とした。
ワリエワは団体戦SPで自身が持つ世界歴代最高得点(90.45点)に迫る90.18点、フリーでも178.92点でともに1位に。衝撃の五輪デビューでROCの金メダルに大きく貢献した。しかし、その後に昨年12月のロシア選手権で採取された検体から禁止薬物トリメタジジンが検出されたことが明るみに。ロシア反ドーピング機関(RUSADA)は暫定資格停止処分を解除したが、不服とした国際オリンピック委員会(IOC)らはCASに提訴した。
CASは14日、15歳という年齢が保護対象であることなどを理由に、個人戦出場を認める決定を下した。海外メディアやOB、OGから批判的な意見が多く飛び、物議を呼んだまま出場。通常24位以内の選手がフリーに進むが、今回は特別措置として25位まで進出する。IOCはワリエワが合計で3位以内に入った場合、メダル授与式は実施しない方針。ワリエワがメダルを獲得しても、今後の調査結果次第では剥奪される可能性もある。
【女子シングルSP上位10人】
1位 カミラ・ワリエワ(ROC)、82.16点
2位 アンナ・シェルバコワ、80.20点
3位 坂本花織(日本)、79.84点
4位 アレクサンドラ・トルソワ(ROC)、74.60点
5位 樋口新葉(日本)、73.51点
6位 ユ・ヨン(韓国)、70.34点
7位 ルーナ・ヘンドリックス(ベルギー)、70.09点
8位 アリサ・リウ(米国)、69.50点
9位 キム・イェリム(韓国)、67.78点
10位 アナスタシア・グバノワ(ジョージア)、65.40点
(THE ANSWER編集部)