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サニブラウンのつまずきはなぜ起きた? 専門家が指摘する海外コーチの「積極修正」

“大失敗”の挽回が「選手として器を試す機会に」…得意の200mで決勝進出なるか?

 だからこそ、サニブラウンにとっては今大会の残りのレースが重要になるという。

「彼は200メートルと400メートルリレーに出るので、挽回するチャンスがある。それが、器を試す一つの機会になる。200メートルは決勝にいけるチャンスがあるので、ここで失敗を糧にすることができれば、選手として次のステージにいけるチャンスが生まれるのではないでしょうか」

 伊藤氏は「今回の彼のミスは走りそのものの技術が狂っていたわけではなく、“スタートでの大失敗”のミスなので、比較的、切り替えやすいのではないか」と期待した上で、今後に目を向ける。

「サニブラウン選手の場合、200メートルの方が期待できる。自己ベストの20秒32を更新できれば、決勝にいける可能性も十分あると思います」

 果たして、世界の舞台で犯したミスを挽回し、さらなる飛躍のきっかけとできるのか。サニブラウンの挑戦は、まだ終わっていない。

 ◇伊藤 友広(いとう・ともひろ)

 高校時代に国体少年男子A400m優勝。アジアジュニア選手権の日本代表に選出され、400m5位、4×400mリレーではアンカーを務めて優勝。国体成年男子400m優勝。アテネ五輪では4×400mに出場。第3走者として日本過去最高順位の4位入賞に貢献。国際陸上競技連盟公認指導者資格(キッズ・ユース対象)を取得。現在は秋本真吾氏らと「0.01 SPRINT PROJECT」を立ち上げ、ジュニア世代からトップアスリートまで指導を行っている。
http://001sprint.com/

 ◇秋本 真吾(あきもと・しんご)

 2012年まで400mハードルの陸上選手として活躍。五輪強化指定選手選出。200mハードルアジア最高記録、日本最高記録、学生最高記録保持者。2013年からスプリントコーチとしてプロ野球球団、Jリーグクラブ、アメフト、ラグビーなど多くのスポーツ選手に走り方の指導を展開。地元、福島・大熊町のため被災地支援団体「ARIGATO OKUMA」を立ち上げ、大熊町の子供たちへのスポーツ支援、キャリア支援を行う。2015年にNIKE RUNNING EXPERT / NIKE RUNNING COACHに就任。現在は伊藤友広氏らと「0.01 SPRINT PROJECT」を立ち上げ、ジュニア世代からトップアスリートまで指導を行っている。
http://001sprint.com/

【了】

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer

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