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五輪フィギュアで頻出「キス・アンド・クライ」の由来は? 競技規則にも明記、呼称定着は90年代

いろんなスポーツが行われる五輪を見ていると、それぞれの競技のルールやしきたりなど「よくよく考えると、これってなんで?」と不思議に思うことがないだろうか。スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」はミラノ・コルティナ五輪期間中、連載「オリンピック・トリビア」を展開。スポーツ新聞社の記者として昭和・平成・令和とスポーツを40年追い続けたスペシャリスト・荻島弘一氏が、そんな今さら聞けない素朴なギモンに回答。オリンピック観戦を楽しむトリビアを提供する。第4回は「キス・アンド・クライ」について。

フィギュアスケート団体戦に出場した日本代表【写真:ロイター】
フィギュアスケート団体戦に出場した日本代表【写真:ロイター】

連載「オリンピック・トリビア」第4回

 いろんなスポーツが行われる五輪を見ていると、それぞれの競技のルールやしきたりなど「よくよく考えると、これってなんで?」と不思議に思うことがないだろうか。スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」はミラノ・コルティナ五輪期間中、連載「オリンピック・トリビア」を展開。スポーツ新聞社の記者として昭和・平成・令和とスポーツを40年追い続けたスペシャリスト・荻島弘一氏が、そんな今さら聞けない素朴なギモンに回答。オリンピック観戦を楽しむトリビアを提供する。第4回は「キス・アンド・クライ」について。

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Q.キス・アンド・クライって何?

A.歓喜のキスをしたり、涙したりする場所

【解説】

 フィギュアスケートで採点を待つ間、選手とコーチが待機する場所は、キス・アンド・クライと呼ばれています。文字通り、選手たちがキスをしたり、涙したりする場所。今大会のフィギュアスケート団体でも、選手たちがチームメートの演技を喜び、涙する場面が多くみられました。

 採点結果が出るまで選手たちが待機する場所は以前から大会ごとに設けられていましたが、初めてこの名が付けられたのは1983年にヘルシンキで行われた世界選手権でした。

 名付け親は、フィンランドフィギュアスケートクラブ会長で、大会組織委員を務めていたジェーン・エルッコです。元選手のエルッコは、夫のアートスとともに同国フィギュアの普及と強化に尽力。欧州選手権に続いて、世界選手権招致にも貢献しました。大会準備の際に、この待機場所を軽い気持ちで「選手がキスしたり泣いたりする場所」と言ったのが「キス・アンド・クライコーナー」の始まりです。

 五輪では84年サラエボ大会で正式に「採点待機場所」ができましたが「キス・アンド・クライ」の呼称が定着したのは、90年代と言われています。今では競技規則にも明記され、最近では体操や馬術など採点競技で使われる例もでてきました。

 エルッコは世界選手権後に設立された財団の理事として、その後もフィギュア界の発展や青少年教育などにも力を注ぎ、世界選手権メダリストを輩出するまでに成長させました。エルッコは長く「キス・アンド・クライ」でのドラマを見守り続け、14年に78歳で生涯を閉じました。

(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)

荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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