「復活というよりも進化」― 専門家が分析するフェデラー躍進の要因は?
プレーの質は故障前に比べて「断然上がっている」、35歳での復活は「驚き」
休養明けでどこまで復調できるかが注目されたが、見事、決勝まで勝ち上がってきたフェデラー。昨年後半戦を欠場し、治療に専念した成果はサービスのキレに如実に表れていると綿貫は話す。
「昨年の後半戦をしっかり休んだ効果は出ています。サーブに一番表れています。膝を痛める前、フェデラー選手は腰痛を抱えていました。その時のサービスのキレを見ても、思い切り打てていないなというのはどこか感じました。でも、今は思い切り打てています。
不安要素がなくて、プレーの質も故障以前よりも断然に上がっていると思います。それにしても、35歳での復活は驚きです。プレーも休養以前と比べても全然違います。これだけキレがあると、さすがフェデラーとしかいいようがありませんね」
キレを取り戻し、ストロークも進化したフェデラーは好敵手のナダルを打ち破り、18度目のグランドスラム優勝を果たすことができるだろうか。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images