「復活というよりも進化」― 専門家が分析するフェデラー躍進の要因は?
休養明けで全豪OP決勝に勝ち上がったフェデラー、18度目のグランドスラム制覇なるか
男子テニスの世界ランク17位のロジャー・フェデラー(スイス)が全豪オープンで復活をアピールしている。4回戦では同5位の錦織圭(日清食品)をフルセットの末に撃破し、26日の準決勝では同4位のスタン・ワウリンカ(スイス)に7-5、6-3、1-6、4-6、6-3で勝利した。決勝では同9位のラファエル・ナダル(スペイン)と対戦する。
これまで17度のグランドスラム制覇を誇るレジェンドは昨季、左膝の治療のため後半戦欠場を宣言。リハビリの日々を送り、年明けに復帰したばかりだった。その中でここまで快進撃を見せ、ついに決勝に進出。そんな35歳に関して専門家からは「進化している」という証言も出ている。
「フェデラー選手は全盛期のテニスに近づいています。それどころか、以前よりもフォアハンドとバックハンドのストロークが進化しています。ダウンザラインへの展開の早さ、正確性、威力が抜群に上がっている。フォアハンドも、バックハンドもストレートのボールがライン上に来ています。近年はストレートに打った時にコートの内側に打球が入ることも多かった。今回の全豪オープンではダウンザラインの精度が抜群です。全盛期よりも上かもしれません。復活というよりも進化しているイメージです」
プロテニス選手の綿貫敬介はそう解説し、フェデラーのストロークのクオリティの高さを絶賛する。ただの「復活」ではなく、「進化」すら垣間見えるプレー。そんなベテランには戦術面にも変化が見て取れるという。