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「錦織だからこそナダルに勝てる」理由 現役選手が見る“蟻地獄攻略”3つのポイント

錦織勝利の可能性に言及「攻略ポイントは3つある」

 ナダルは強烈なトップスピンのかかったショットを、バックサイドに集める。全盛期のナダルの戦術に、天才ロジャー・フェデラー(スイス)もクレーコートでは対応できなかった。

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「準々決勝でナダル選手が倒したティエム選手を例に挙げましょう。彼もクレーコートで相当な強さを誇っています。ですが、ナダル戦は一方的な展開だった。ティエム選手はバックハンドがシングルハンドで、ナダル選手のフォアハンドに対抗できませんでした。しかし、両手打ちでバックハンドが得意な錦織選手ならナダル選手のトップスピンのショットに対抗できます。今、バックハンドが強烈で、ストロングポイントになっている選手と言えば、ビッグ4を除けば、錦織選手とワウリンカ選手です。クレーコートでも攻略の糸口を見出すことができるのではないのでしょうか」

 綿貫はこう分析する。ナダルのフォアハンドは厄介極だが、テニス界屈指のバックハンドの持ち主だという錦織なら対抗可能というのだ。

 2つ目のポイントは錦織サイドの奏功しかけた戦略にあるという。

「決勝で錦織選手はある戦略で臨みました。ナダル選手のフォアハンドを警戒し、バックハンドにボールを集めました。第4ゲームにブレークバックされましたが、戦略ははまっていました。決勝ではナダル選手はバックハンドでさらに質の高いショットを出してきたのですが、錦織選手はナダル選手のバックハンドをここで見ることができた。一度経験したことは次の試合の戦略に関して、大きな材料になると思います」

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綿貫 敬介

 明治安田生命所属 世界ATPランキング1525位(2017年9月時点)。

 埼玉県春日部市のグローバル・プロ・テニス・アカデミーの常任コーチを務めながら、世界ジュニアランキング2位の弟・陽介のツアーコーチも兼務。ジュニア時代には世界ランク5位のミロシュ・ラオニッチ(カナダ)ら実力者と対戦した経歴を持つ。

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