錦織圭、全米王者撃破の裏に3つの勝因 「世界一のバックハンド」封じた妙技とは
相手に重圧をかけることに成功した錦織、キーとなった2本のスピンショット
綿貫によると相手のストロングポイントであるバックハンドを、スライスで封じ込めたことが1つ目のポイントだったという。では2つ目の勝因は何か。綿貫は2本のスピンショットが一気に試合を動かしたと語る。
「最初にブレークした第5ゲームのファーストポイントとセカンドポイントで、錦織さんはおもむろにバックハンド側に弾道の高いスピンボールを2球使っていました。その3ポイント目でワウリンカがプレッシャーを感じ、ボレーのチャンスボールをミス。そこからゲームが動きました。
ワウリンカはそのゲームのデュースでもチャンスボールをミスしています。ファーストゲームで、錦織さんは2度ブレークチャンスを掴んでいた。サーブゲームでは常にアグレッシブに展開し、サーブアンドボレーも混ぜながらワウリンカに常にプレッシャーをかけ続けた。この要素が重なり第5ゲームでブレークに成功し、試合が錦織さん優位に動き始めたと思います」
さらに綿貫は続ける。