現代野球の進化を証明した侍ジャパン投手陣 子供たちは「手段より思考」を学ぶべき理由
本当に大切なことは「手段」ではなく「思考」を学び、自分で考える能力
その時に必ず意識してほしいのは、うまくいった時はなぜうまくいったのか、うまくいかなかった時はなぜうまくいかなかったのか、一つ一つの原因と結果を考えること。それは、野球に限らず必要なことだと思います。
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プロ野球選手になる人の方が圧倒的に少ない。学校生活かもしれないし、社会に出た時かもしれないですが、物事の本質を突き詰めることは、どこでも必要。一流選手を深掘りしていくと、そういう姿勢も学べるのではないかと思います。
結局のところ、成長するために一番必要なことは「自分で考える能力」。指導者が言うことはあくまで一つのアドバイス。道を示すことはできても、自分の足でしっかりと歩いて行かないと意味がないと感じています。
今回の五輪の舞台に立っている人は、きっと周りの何倍も頭を使ってやってきた選手たち。その部分が取り上げられることはあまりないですが、そうやって一流選手の「手段」ではなく「思考」を学ぶと、未来のオリンピック選手に近づくのではないかと思います。
■内田聖人 / Kiyohito Uchida
1994年生まれ。早実高(東京)2年夏に甲子園出場。早大1年春に大学日本一を経験し、在学中は最速150キロを記録した。社会人野球のJX-ENOEOSは2年で勇退。1年間の社業を経て、翌19年に米国でトライアウトを受験し、独立リーグのニュージャージー・ジャッカルズと契約。チーム事情もあり、1か月で退団となったが、渡米中はダルビッシュ有投手とも交流。同年限りで指導者に転身。昨年、立ち上げたオンラインサロン「NEOREBASE」は総勢400人超が加入、千賀滉大投手らプロ野球選手も多い。個別指導のほか、高校・大学と複数契約。自身も今年自己最速を更新する152キロを記録。
(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)