サイレンススズカのように 19歳・長谷川涼香が描く新境地「前半も行くレースを」
五輪を超える規模で2年に1度行われる水泳の“世界一決定戦”、世界水泳(テレビ朝日系で中継)が12日に開幕する。なかでも、注目を集めるのは競泳だ。金メダルを獲得すれば、1年後の東京五輪出場が内定する今大会。「THE ANSWER」は競泳開幕の30日前からカウントダウン連載を行い、出場25選手のインタビューに加え、特別企画を織り交ぜながら大会を盛り上げる。開幕まであと11日の第20回は女子200メートルバタフライの長谷川涼香(日大)が登場。名前の由来となった名馬のような新境地で躍進を期す。
「世界水泳カウントダウン連載」競泳開幕まであと11日―女子200mバタフライ長谷川涼香
五輪を超える規模で2年に1度行われる水泳の“世界一決定戦”、世界水泳(テレビ朝日系で中継)が12日に開幕する。なかでも、注目を集めるのは競泳だ。金メダルを獲得すれば、1年後の東京五輪出場が内定する今大会。「THE ANSWER」は競泳開幕の30日前からカウントダウン連載を行い、出場25選手のインタビューに加え、特別企画を織り交ぜながら大会を盛り上げる。開幕まであと11日の第20回は女子200メートルバタフライの長谷川涼香(日大)が登場。名前の由来となった名馬のような新境地で躍進を期す。
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名前の由来となった名馬のように逃げ切り、世界水泳の切符を掴んだ。4月の日本選手権。長谷川は女子200メートルバタフライで大橋悠依とデッドヒートを繰り広げたが、2分7秒44で優勝。2年ぶり2度目のVで派遣標準記録を切り、韓国行きを決めた。「悠依さんはラスト50メートルが速いと思っていた。いつも負ける場面で逃げ切れたことは凄く自信になった」と成長を実感した。
1年前の苦い記憶を払拭した。昨年は派遣標準記録を突破できず、代表切符を逃した。夏もタイムが伸びずに停滞。そんな時、水泳を始めた3歳から小6まで教わっていた父・滋コーチの下で再び、競技に励もうと決めた。二人三脚で浮上を目指し、見事に掴んだ日の丸だった。
関係性もユニークだ。「水泳をやっている時はコーチ。そこは、はっきりと分かれている」という。プールで「長谷川先生」と呼び、家に帰ると「パパ」と呼ぶ。「そうしなさいと言われていて、物心がついた時にはそう呼んでいたので、違和感は全然なかった」と笑って明かす。
名前も父の思いから付けられた。競馬が好きだった父は名馬・サイレンススズカから取って「涼香」と命名。スタートから果敢に飛ばし、華麗に逃げ切る。カリスマ的な人気を誇ったG1馬だ。
「競馬好きなのは知っていたけど、サイレンススズカという馬は知らなかったので、初めて聞いた時は『へえ』という感じだったけど、サイレンススズカが前半から行ってそのまま逃げ切るスタイルを聞いた時、当時は後半型で反対だったので(先行逃げ切りになってほしい)そういう思いも踏まえて、つけてくれたのかな」
学んだことも大きい。日本選手権前に言われたことが「プロ意識」だ。100メートルはスピードに自信を掴む狙いで、勝ち負けより、最初の50メートルに全力を尽くすように言われたが、勝負の200メートルでは勝負はもちろん、タイムも狙う必要性があった。