世界水泳は五輪前年こそ面白い 出場歴5度の寺川綾が送る愛の檄「言い訳はできない」
1年後の五輪とほぼ同条件「世界でトップを争う選手は必ず合わせてきます」
2003年の第10回大会以降、オリンピック前年に開催された世界水泳で、競泳の日本代表選手は4人が金メダルを獲得。そのうち3人が翌年の五輪でメダル獲得に成功している。さらに、メダルを獲得した23種目のうち15種目で、翌年の五輪でメダル獲得に至った。つまり、今回の世界水泳は東京五輪のメダリストを占う上で、重要な意味を持つこととなる。
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また、7月21日から始まる競泳個人種目では、金メダルを獲得すれば来年に控えた東京五輪への出場権が内定。リレー種目では、世界水泳の上位12チームに五輪出場権が与えられることになっている。それだけに「オリンピックの前年に開催される大会と、翌年に開催される大会では、雰囲気が全然違うんです」と寺川さんは明かす。
「もちろん、どの大会も全力で勝負に臨みますが、オリンピックが懸かるともう一押しが変わってくる。かなりハイレベルな戦いが期待できると思います。しかも、来年のオリンピックは東京開催で、今年の世界水泳は東京と時差のない韓国で開催。オリンピックのシミュレーションとしては最高の舞台ですよね」
開催時期、開催場所など、重要な条件が揃った最高の舞台だからこそ、出場する日本の選手たちは「一切言い訳はできないですよね」と、厳しくも愛のある檄を飛ばす。
「例えば、パリで開催される大会だったら『ちょっと時差が……』とか調整が上手くいかないこともあるかもしれません。でも、今回は時差もないし、結果を出せる条件が整っていますから、選手にとってマイナス要素はありません。少し厳しいことを言うかもしれませんが、今回の世界水泳にコンディショニングを合わせられなかったら、来年のオリンピックにも合わせられないでしょう。世界でトップを争う選手は必ず合わせてきますから」