「手ぶらで帰すわけには…」 リオ銅メンバー・江原騎士が受け継ぐ“トビウオの魂”
メンバー最年長25歳「リレーの核になります」
17年大会に出場した松元以外は、初めて組むチーム。引継ぎなど一緒に練習して埋めていきたい課題があるが、大一番まで個人で調整したいというメンバーもいた。江原は松田氏の意見も聞きながら、「一緒にやるべき」とメンバーに呼びかけた。
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「メダルを獲れないと悔しいし、獲れなかった時は楽しくない結果で終わってしまう。結果が悪いと楽しくないというのを体験しているので、松元君は個人でもリレーでもメダルを獲りたいという気持ちは強いと思う。
吉田君と高橋君はメダルを獲る以前に世界水泳代表が初めてなので、その気持ちをどうにか…。結果を残さないと楽しくないのと、オリンピック出場枠が12番まで獲れるけど、そこで『12番獲った、よっしゃ―』ってなっても、予選で終わってしまうと、あとは応援だけになって楽しくない。
あとは東京オリンピック前に決勝の舞台を経験しておくこともすごい大事。予選から松元君以外の僕を含めた3選手でしっかりといい記録を狙って、決勝の舞台でどこまで自分たちの実力があるか。リオを含めてそこから世界大会ではメダルを狙ってきたけど、獲れていないのが現状。このメンバーの合計タイムを合わせても厳しいところではあると思うけど、引継ぎとかを生かしてメダルに絡めるように、残りの3選手で頑張っていきたい」
リレーは団体競技とはいえ、当然ながら個の力も重要になる。古傷の左肩は万全ではない。ジャパンオープンは、本来とは違う後半勝負に意識を置いて200メートル、400メートルに臨んだ。「やっぱり、それは僕らしくないし、前半で抑えても、後半上がり切らなかった。リレーでは、前の泳者の勢いを繋いだり、僕が第1泳者だとしても後に泳ぐ人たちに早く引き継がなきゃという気持ちが強い。しっかり前半から行って、世界の強豪たちと競って後半も気合で乗り切るしかない」。持ち前の前半から勝負を仕掛けるスタイルで世界に挑む。
テレビ番組の企画で今大会の目標を色紙に記す際、「世界水泳で僕はリレーの核になります」とペンを走らせた。
「世界水泳の舞台に入ってからも気持ちだけは強く持って、今までやってきたことをここで出さなきゃいけない。泣いても笑っても、この舞台は一発勝負で結果を出さなきゃいけないレース。みんなで楽しく波に乗って、いい結果を残したい」
リオ五輪で銅メダルを決めた直後、4人で輪になって抱き合ったことは鮮明に覚えている。手ぶらでは帰らない――。強い気持ちで団結する“トビウオの魂”を継承した江原がチームを牽引する。
(明日29日の第9回は特別企画として元日本代表・寺川綾さんが登場)
◆世界水泳、テレビ朝日系で連日中継 7月21日に開幕する競泳は、決勝をテレビ朝日系地上波、AbemaTVで最終日まで8夜連続放送。予選はBS朝日、AbemaTVで放送する。
(THE ANSWER編集部)