「世界水泳カウントダウン連載」競泳開幕まであと1日―男子200＆400m個人メドレー・瀬戸大也

　水泳界の“世界一決定戦”世界水泳福岡（テレビ朝日系で中継）が7月14日に開幕した。2001年以来22年ぶりの日本開催となり、中でも注目を集めるのは競泳だ。個人種目で金メダルなら1年後のパリ五輪出場が内定する今大会。「THE ANSWER」では7月23日の競泳開幕30日前から「テレビ朝日×THE ANSWER」としてタッグを組み、様々な企画を実施してきた。

【注目】DAZNは年間プランがおトク！　プロ野球、F1、国内サッカー、ゴルフ、テニス…見られる競技が盛りだくさんのDAZNはこちら

　その一つがカウントダウンでお送りする「ウルトラ連載」。出場選手のインタビューに加え、特別企画を織り交ぜながら大会を盛り上げる。22日の第33回は、男子200＆400メートル個人メドレーに出場する瀬戸大也（CHARIS＆Co.）が登場。過去出場した5大会全てでメダルを獲得してきた29歳は、来年パリ五輪で悲願の金メダルを獲得するべく、環境を変えて水泳漬けの日々を送ってきた。

　◇　◇　◇

　まだやり残したことがある。だから、現役を続けている。手にしていない五輪の金メダル。来年のパリ五輪へ、瀬戸が今夏設定する最低ラインは“自分超え”だ。

「世界水泳では絶対に自己ベストを出したい。（400メートルは）4分6秒09と（200メートルは）1分55秒55がベスト。今年、4分4秒台に一気に突入すると、来年に勝負できるところまで来られる。最低限、自己ベスト出したいという思いです。あくまでもパリに向けた強化をしていきたいと思っているので、後半の持久力、強さもどんどん磨いていきたいと思っています。今年1年が勝負です」

　世界水泳は通算8個のメダルを手にした。2019年大会は個人メドレー2冠。400メートルは2013、15年と合わせて3度世界一に輝いた。しかし、東京五輪はまさかの予選敗退。200メートルは4位、200メートルバタフライは決勝進出すらかなわなかった。

　残りのスイマー人生に全てを懸けるため、22年1月、東海大の加藤健志コーチに指導を依頼した。16年リオ五輪女子200メートル平泳ぎ金メダルの金藤理絵さんを育てた厳しさは有名。「本当に水泳中心の生活。とにかく時間がないですね。きついです。でも、それをしに行っているので」。同大を拠点に一人暮らしを始め、水泳漬けの生活に一変した。

　泳ぐ距離を増やすのはもちろん、ボクシングを取り入れたサーキットトレーニングなどで体を追い込んだ。バタフライを中心にフォームも細かく改善。今年4月の日本選手権は「タイムが出なくてもパリに向けた泳ぎをやろう」と土台づくりを重視したが、2種目とも優勝を譲らなかった。でも、タイムには満足していない。代表権を取る可能性もあったバタフライ、自由形（リレー）、平泳ぎを棄権。個人メドレーに絞ったのは覚悟の表れだ。

「最初は他の種目にも出て強化することでパリ五輪に繋げるという考えをしていたんですけど、今年は個人メドレーを全力で。自己ベスト更新もできそうな感覚があったので、種目を絞って集中する。本気で泳いで（海外選手に）負けているのか、勝っているのか。そういうところをしっかりと見たいと思った」